また一週間。朝食と弁当作りのあと、ほんの少しづつラテン語と數學基礎論の勉強をして、出勤。やや忙しい一日。夕方いつもと同じ時間に退社。嗚呼、今日も私の人格的な至らなさの目立つ一日だつたなあ、と反省しつつ歸る。シブミの境地はまだまだ遠い。
歸宅して風呂に入つてから夕食の支度。餃子鍋とそのあとの卵雑炊。白ワインを一杯だけ。夜は「元禄忠臣蔵 (上)」(真山青果著/岩波文庫)など。
「毎日目がさめると同時にな、あああ、今日も結構な日に生きていて仕合せじゃ。有り難い今日に遇いまする。その有り難い今日を、徒に過ぐしてはなりませぬ。今日一日は面白おかしゅう、結構に送らせていただきますと、天地の御恩に謝するのを、仏家の方では念々今日と申すのじゃ」、とは、伏見撞木町の揚屋で芸者衆と浮かれ騒ぐ大石内蔵助の有り難いお言葉である。「明日の大事があるゆえに、今日飲む酒がうまいのじゃ。そちにはその心が分からぬか……」。