甲は乙のために耕し、乙は丙のために耕すが、誰ひとり自分自身を耕すものはない。
「人生の短さについて」(セネカ著/茂手木元蔵訳/岩波文庫)より
「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。」
「論語」微子、第十八、六
ああ良く寝た。でもまだまだ眠れる。私の実力はこんなもんじゃない。 いただきもののチーズを消費するために、洋風の朝食。 珈琲、ヨーグルト、クランベリージャム、チーズを乗せて焼いたトースト、 ベーコンエッグ、蜜柑を一つ。
朝風呂。湯船で「世界史」(W.H.マクニール著/奥田義郎・佐々木昭夫訳/中公文庫) を読む。 午前中は読書したり、猫を撫でたり、数独したり、ああ閑暇って素晴しい。 何よりも素晴しいものとして閑暇を讃えたのは、 ソクラテスだったかマルクス・アウレリウス帝だったか鴨長明だったか忘れたが、まさに真理だ。 そういう意味で言ったんじゃない、とあの世で思っているかも知れないが。
昼食はカープソースを使ったソース焼きそば。赤ワインを一杯だけ。 午後は読書したり、猫を撫でたり、数独したり。 お風呂に入って、湯船で「世界史」の続きを読んでから、 夕餉の支度。
夕食はピェンロー。あとは雑炊。白菜の浅漬と人参の炒め物を添える。シャルドネを一杯だけ。 夜は "Champagne for One"(R.Stout著 / Bantam Books)を読んだり。
イギリスの数学者リトルウッドは、毎日トランプの一人遊びをして、戦績を記録につけていた。 それに習ったわけではないが、半年ほど前から毎日、コンピュータを相手に麻雀を半荘だけして、その得点と順位を記録している。
左のグラフが日毎の得点をプロットしたもの。私はコンピュータより強いのだろうか。 このグラフからは、やや高得点側に偏っている気がする程度で、はっきりしない。 なお、得点の分布がある程度まとまって見えるのは、順位に応じてボーナス点、ペナルティ点が加算減算されるルールのせい。
平均点を計算してみても、10 点に届かない程度で、ぱっとしない。では、得点ではなくて順位を見てみよう。 私が各順位をとった回数をグラフにしたものが左。私が一位になることが確かに多いようだ。 まったく力量が互角だったなら、私は 4 回に 1 回くらいしかトップになれないはずだが、3 回に 1 回程度になっている。 具体的には一位から順に 71 回、50回、37回、44回である(合計 202 ゲーム)。問題はこれが偶然に起こる程度なのかどうか。
こういう時にはまず、力量に差はなく結果は偶然である(四面体のサイコロをふっているのと同じ)、という仮説をおく。 そうなら、各順位のヒストグラムは期待値としては 1/4 ずつ、今の場合では 202/4 = 50.5 回ずつになるはずだが、 そこからのズレを測るためのカイ二乗量というものがある。 私の場合では 各順位の回数から期待値 50.5 を引いて二乗し、期待値 50.5 で割ったものを、足しあわせる。 その結果は 12.77 程度である。結果は偶然だという仮説のもとでは、 このカイ二乗量は(自由度 3 の)カイ二乗分布という知られた分布に従うことが理論的に分かっている。 だから、この 12.77 という数字が、起こっても仕方ないだろうなと思える程度の数字なのか、 まず偶然に起こるとは思えない、という程度なのか、という判断が出来る。 実際、この数字は 99.5% 起こらない程度に珍しいので、 上の仮説は棄却される。つまり、私とコンピュータの麻雀の力量は同等ではないだろう。
上の「理論的に分かっている」が怪しい気がする方のために、 四面体のサイコロを 202 回ふってカイ二乗量を計算する、ということを千回繰り返して、 結果をヒストグラムにしたものが左のグラフ。もちろん、実際にサイコロを20万回ふるのは辛いので、 コンピュータによる擬似的な数値実験である(青い線の方)。 赤い線の方が理論的なカイ二乗分布から書いたもので、良く一致している。 また、12.0 以上の値がほとんど起こらないことも感じとれる。
ああ良く寝た。 昨夜は食べ過ぎ飲み過ぎだったので、朝食は珈琲とヨーグルト、クランベリージャムだけ。 朝風呂。湯船の読書は「ヤバい予測学」(E.シーゲル著/矢羽野薫訳/阪急コミュニケーションズ)。 ぼうっとしているうちに昼。 じゃこと葱入りの納豆、蕪の糠漬、御飯、切干し大根と卵の味噌汁。
食後にちょっと横になったら、三時間ほど昼寝してしまった。 相変わらずいくらでも眠れる。 午後も読書など。 「ヤバい予測学」、読了。 「世界史」(W.H.マクニール著/奥田義郎・佐々木昭夫訳/中公文庫) を読み始める。
夕食は「餃子の王将」の餃子と、白菜の浅漬、葱の赤だし、じゃこ入りの卵かけ御飯。
曇り空。今日は年内最後の出勤日で、午後はオフィスの大掃除。 夕方からオフィスの隅のミーティング用テーブルで忘年会。 来年こそはブレイクしたいものだなあ。
会社の 公式 blog を書いたのは忘年会開始前だったのだが、 実際、 Plutoから CEO, H2Lから両名、 Genomedia から CEO 含め二名、 マイアミから帰国したばかりの話題のSCHAFT からも一名やって来てくれて盛況です。
銀座は高級ブランドの買い物袋を持った人々に溢れ、高級ワインが飛ぶように売れています、 というニュースを見ている時、アイデアが浮かんだ。
私のメイルボックスの中には、あちこちのワイン専門店のメイリングリストの類が数年分は溜っている。 そこから値段を抜き出して、時系列のグラフにしてみたらどうだろう。 まず全メイルのアーカイヴを mbox 形式に変換して 1 ファイルにする。 そのファイルを一行ずつ読んで、ワイン屋からの宣伝と判断される部分から、 日付と値段を正規表現で抜き出すスクリプトを書けばよい。
セット価格もあるかも知れない、とか、 ワインでないものの値段も入るかも知れない、とか、値段の情報がリンク先にある場合もある、とか、 「X 円を Y 円に割引」のような書かれ方もある、とか、 細かいことを言い出せば切りがないが、 そのメイルの中に直接に書かれている金額から大まかな傾向は分かるだろう。
と言うわけで、python でスクリプトを書き、できたデータを R に渡して集計描画したのが、以下のグラフ。 一つ目のグラフは全データだが、今年飛び抜けて高い金額が二つある(25万円以上)。 これはワインではないかも知れないと思い、生データを見たら、 一つはワインセラーの値段だったが、もう一つは本当にワインだった(ちなみに一本の値段)。 もし、これを「外れ値」と判断するなら、ほとんどのデータが十万円以下におさまるので、 十万円以下だけに制限したものが二つ目のグラフ。こんな荒っぽいデータからも明らかに、ワイン屋がターゲットにしている値段は上がっている。 2011 年から安定して高価格層が現れているが、 今年 2013 年から新たなステージに入り、年末にかけてさらに高騰しているようだ。 ここまでのデータはお遊びとしてお見せしたが、この先は私だけのための研究なので秘密。
今年も無事に過ぎ去って行きそうだ。 読む本くらいしか日常の変化がないので、2013 年に読んだ本の個人的ベスト3+1。 特に今年出版されたとか、話題になった本では全くなく、 単に私が今年読んだ本の中のベストです。 間違いなく面白い、はずなので、年末年始の読書計画のご参考にいかがでしょう。
「白い国籍のスパイ」は以前 blog に書いたが、 第二次世界大戦時のヨーロッパを舞台に、主人公が料理の腕前を武器に次々に難関を切り抜けていく、洒脱なエスピオナージュ。 徹夜必至のエンタテイメントだが、残念ながら古本でしか手に入らない。しかし、もし入手できるなら幸福な数日間をお約束する。
「文章読本」は今年亡くなった丸谷才一が書いた文章指南の本。同じタイトルの過去の本のどれよりも実用的で、かつ深い。 現代日本語の上手な書き方を案内しながら、現代日本語を批判し、さらに、現代日本を批判する名著。 丸谷才一と意見やソリがあわなくても、読んだ方がいい。
「自由はどこまで可能か」は、著者が「天才執事ジーヴス」シリーズの訳者森村たまきさんの夫君だと知ったのがきっかけで読んだのだが、 そんな理由で思いがけなく良書に当たることもある。
プラス1として、英文の小説。スタウトは有名なシャーロッキアンでもあるので、 自分の作品でホームズ vs. モリアーティ教授をやってみたかったのだろう。 それをおいても、この三作は傑作だと思う。ハヤカワ・ポケット・ミステリに翻訳を期待したい。
昨日あれだけ寝たのに、また寝坊。 あわてて頂き物の食パンを焼いてチーズとクランベリージャムと珈琲で簡単な朝食を済ませ、 昨夜作っておいた豚肉と白菜のタイ風炒めものを御飯に乗せただけのお弁当を持って出勤。
オフィスに到着して、好景気とクリスマスに沸く世間のニュースを読み、 銀座のクラブの挨拶周りに同伴しないかという E 社 N 社長からのお誘いにお断りメッセージを書き、 静かに地味に仕事を始める。またバブルがやってきたのだな。
夕方退社、オフィスの近くのスーパーで味噌とヨーグルトを買って帰る。 お風呂に入ってから、夕食の支度。 いかの姿揚げ(駄菓子)で安物の赤ワインを一杯だけ、 のち、鶏肉の照り焼き、納豆、白菜の浅漬、里芋と大根と葱の味噌汁。
相変わらず、いくらでも眠れる。このまま新年まで、いや春まで寝ていたい。 朝食兼昼食は、トースト二枚にチーズとクランベリージャム。赤ワインを一杯だけ。 さらに三時間も昼寝してしまった。 午後は「ポアロのクリスマス」(A.クリスティ著/村上啓夫訳/ハヤカワ・ミステリ文庫) を読んだり。 やはりクリスマスはクリスティ。
ここ数ヶ月ほど暇を見つけてクリスティの作品を読み返していたのだが、 やはり大したものだな、と感心することが多かった。 嵐の海の件 と同様の勘違いだったら申し訳ないのだが、 「人は少し驚かされることを好む」と言ったのは(多分)クリスティだったと思う。 この「少し」の塩梅の絶妙さがクリスティで、 大胆ながらどこまでも自然な伏線と独創的で巧妙なミスディレクションが、 ああそうだったか、当然気付いても良かったのに、という楽しい驚きを演出している。
読み返した中で特に感心した作品は以下の三つ。 どれも傑作だが「オリエント急行の殺人」や「アクロイド殺し」ほどには有名ではないので、意外と読んでいない方が多いのでは。 クリスマスの読書にいかがでしょう? 始めの二つ、「五匹の子豚」と「三幕の殺人/悲劇」がポアロもの、「予告殺人」がミス・マープルものなので、お好みにあわせてどうぞ。
なお、「三幕の殺人」と「三幕の悲劇」は同じ作品だが、ある事情で結末の部分が少し違う。 私見では「悲劇」の方が作品全体と犯人の動機に統一感があるものの、やや後味が悪いので、「殺人」の方がクリスマス向きかも知れない。
ああ良く寝た。今日も良い天気。寝坊したので、珈琲と蜜柑だけの簡単な朝食。
朝風呂のお供は 「ヤバい予測学」(E.シーゲル著/矢羽野薫訳/阪急コミュニケーションズ)。 いいかげんに「ヤバい」をこの手の本の邦題にするのはやめればいいのになあ。 よほど成功体験が忘れられないのだろう。 原題は "Predictive Analysis" なので、 タイトル「予測解析」では売れない、と判断したこと自体は非難できないが。 邦題にケチをつけたが本の内容は、個人の行動予測の科学、特にビジネス面への応用の現状を、 一般の人々に面白く読んでもらおうと頑張った真面目な入門書、という感じ。 事例表や付注も省略せず、全て訳してあることも好感が持てる。
昼食は親子丼と根菜色々の味噌汁。 昨夜あれだけ寝たのに、まだ昼寝。 親切な方から食料の救援物資が届いて、目が覚めた。ありがたし。これでしばらく生きていけます。 お三時はトーストにバタとクランベリージャム、珈琲。 午後は家事あれこれとその合間の読書。おだやかな日曜日だ。
夕食はピェンロー。シャブリを少々。鍋のあとは雑炊。万能葱を散らしただけのシンプル版。 夜は「ポアロのクリスマス」(A.クリスティ著/村上啓夫訳/ハヤカワ・ミステリ文庫) を読んだり。
今日はいい天気。 珈琲、ヨーグルト、蜜柑だけの軽い朝食のあと、 定例のデリバティブ研究部会自主ゼミに出かける。 無限分解可能分布の Levy 標準形。 ゼミ後のメンバでのランチは、クロアチア料理の店。
クロアチア料理がどういうものか、何のイメージも持っていなかったのだが、 私のメインはロールキャベツということになった。 キャベツは長期間塩漬にして発酵したものらしく、マッシュドポテトが添えられている。 これを「かき混ぜて」食べるのがクロアチア風だと言う。 どうかき混ぜるのか謎に思っていたところ、 食べていくと確かに、ロールキャベツの中身とスープとマッシュドポテトが混じりあって粥のような感じになった。 けっこう美味しい食べ方だ。ロールキャベツにマッシュドポテトを添えるのは、いいアイデアかも。
帰宅して、近所のスーパーで買い物をしたり。 お風呂に入ってから、夕食の支度。 メンチカツの残りに広島カープソース、じゃこ大根おろしに二杯酢、豚汁、御飯。
以前に書いた事情でディレクトリの奥に眠っていた、 ルイス・キャロルの翻訳のサルベージ作業と公開が完了したので、まとめ。 「枕頭問題集」はいくつか翻訳も出版されている比較的有名なパズル集だが、 特に確率の問題についてちゃんとした注釈がなく不満に思っていたこともあり、自分で全て訳してみた。 初稿レベルなので、暇を見つけては推敲する予定。 あとの四つは、数ページ程度の短い記事でおそらく全て本邦初訳。 それぞれにキャロルらしい文章だと思う。 なお、翻訳自体もその LaTeX ソースコード(GitHubにて公開)も、 CC BY に従う限り、自由にダウンロード、改変、商用を含む二次利用、etc. が可能。
この他に、
朝から冷たい雨が降り続く一日。 まだ雪になるほどの気温ではないようだ。 朝食とお弁当作りののち出勤。
外は雨なので、昼休憩はオフィスで "Champagne for One"(R.Stout著/Bantam Books) を読んだり。 アーチーがキッチンで料理人のフリッツと会話する場面は、私をいつも穏やかな気持ちにさせてくれる。
そう言えば、朝食の場面に必ず出てくる "griddle cake" という食べ物が何やら美味しそうだな、 と昔から思っていたのだが、近頃流行の「パンケーキ」がそれらしい。 しかし、フリッツが作るグリドルケーキは別物に違いないと思って、試したことはない。 ましてや、某ファーストフード店の「マ○ク・グリドル」なんて、 私の夢を汚すだけのものに違いないから、そもそも店の周囲に近付かないようにしている。 いずれ、私の本棚の "The Nero Wolfe Cookbook" (R.Stout and the editors of Viking Press 著/ Cumberland House) にあるレシピに従って、自分で作ってみなければ。
午後も、ボッケリーニなど聞きながら、単調にデータ取り。 夕方退社。 近所の肉屋でメンチカツと鯵フライを買って帰る。 帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 御飯を炊いて、鯵フライ、玉葱と卵の炒めもの、根菜あれこれ具沢山の味噌汁。 食後に蜜柑を一つ。 メンチカツは明日の昼のソースカツ弁当にする計画で、ウスターソースをかけて置いておく。
それほど寒くない朝だが、天気予報によれば今日はこのまま気温が上がらず、東京は初雪の可能性もあるとのこと。 猫と一緒に朝食をとって出勤。徒歩にて出社。
今日は一番乗りらしく、誰もいないようなのに、何だか人の気配がする。 いつもメンバが寝ているようなところには誰も見当たらない。 しかし、こういう時には油断をしてはいけないのだ。 私の知り合いの逸話だが、真夜中のオフィスに自分一人きりだと思って、 脚が頭まで上がるくらいトシちゃんばりにキレキレのダンスをしながら「抱きしめてTONIGHT」を絶唱していたら、 向かいのビルの窓からこちらをじっと見ている人がいたということである。 背筋の凍るようなホラーだ。
油断せずに注意注意、と思っていたら、しばらく経って、 姉妹会社 P 社の CTO がオフィスの隅っこで丸くなって寝ているのに気付いた。 ホワイトボードのメモを見るに泊り込みのトラブルシューティングだったらしい。ベンチャーだなあ。
夕方退社。確かに冷える。糠雨が降っているが、まだ霙雪にもならず。 帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 卵と玉葱の炒め物、白菜の浅漬、揚げ玉と里芋と大根と人参としめじの味噌汁、じゃこ御飯。
今日も調子はいまひとつながら、キャットフード代を稼ぐために働かなければ。 出勤して朝に細々した仕事を片付け、午後は定例のミーティング。 どうやら、 android アプリ の方は来週あたりにリリースできそうな感じ。 かなりクールに仕上りそう。 iOS の方は iTunes Connect のクリスマス休暇もあることだし、 冬休みを跨いでじっくり行くらしい。
夕方退社して帰宅。まずお風呂。 湯船の読書は「ラテン語のはなし」(逸身喜一郎著/大修館書店)。 ローマのカレンダーについて。 ラテン語は非常に簡潔でうまく出来た言語だなあ、と思うこともあれば、 理不尽なくらいわけがわからない部分もある。 例えば、言語のせいと言うよりは、文化のせいかも知れないが、日の数え方が謎だ。 カエサル以降は言わゆる「ユリウス暦」なので、今と大差ないのかなと思いきや、奇妙奇天烈。 各月に三つの基準日があって、各日はその基準日の何日前かで表すのである。
その基準日とは、月の最初の日 "Kalendae"と、 その "Kalendae" から数えて十三日めあるいは十五日めの日 "Idus" (三月、五月、七月、十月だけは十五日めで、他の月は十三日め)、 その "Idus" から数えて九日前(九日後ではない)の日 "Nonae" だ。 なお、その日「から数えて」の部分に注意されたい。 ギリシャ時代もそうだったらしいが、ローマ時代でも数を数えるときには、 両端を含めて数えたので、現代とは「X日目」「X日後」が一日ずれている。 そして、この三つの基準日から何日前かで、各日を表す。 三つ基準日を設けることはまあいいとしても、どうして月を三等分しないで、 おかしな、しかも月によって微妙に違う三日なのか、 また、どうして基準日の後ではなくて「前」に遡って表すのか、わけがわからない。 本当に古代ローマ人はこのカレンダーで問題なく暮らせていたのか。
夕食のメインは肉豆腐。冬はあたたかい汁物に走りがち。
月曜日は低調だなあ…… 何とか朝食とお弁当を作り、徒歩にて出社。 低調なりに何とか作業をこなす。 昼休憩に新刊書店で「四季の味」の冬号を買った。 夕方退社。
帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 湯豆腐で冷酒を五勺ほど。湯豆腐はいいね。 御飯が炊けたところで、白菜の浅漬に豚汁。 豚汁もまたよし。 食後に蜜柑を一つ、チョコレートケーキ、薄いインスタントコーヒー。
夜は "Champagne for One"(R.Stout著/Bantam Books) を読んだり。
ああ良く寝た。遅く起きたので、朝食は珈琲とヨーグルトだけ。 洗濯をしてから、朝風呂に入る。 クロスワードパズルなど解いていたら、もう昼時。 昼食は、たらこスパゲティを作り、白ワインを一杯だけ。蜜柑を一つ。 食後にしばらく昼寝。 午後は家事のあれこれや、その合間に「バベル−17」(S.R.ディレイニー著/阿部宏之訳/ハヤカワ文庫SF)を読んだり。
「わたし」と「あなた」の語を持たない他者に、その言葉を教えようとする有名な場面。 リドラは、「わたし」をあまり使わない言語には心当たりがある、と言うが、その中に日本語やラテン語も含まれているのだろうか。 日本語では文化的背景からか、「わたしが」といちいち明言しない。 例えば、今日のこのブログには一度も一人称が使われていない。 ラテン語では動詞変化に人称情報が含まれているので、主語の「わたし」は必要がない。 例えば、"cogito, ergo sum." の "cogito" は一語で「私は思う」、"sum" は「私は存在する」。 「バベル−17」で言及される面白い言語では、体温に依存する三通りの一人称がある。 体温によって生殖できる条件が違うので、体温が重要なのである。 おかしな例に思えるが考えてみれば、一人称を明示するときには「私」、「僕」、「俺」などと、 自分と相手との社会的関係を示す必要がある日本語と大差ないかも知れない。
夕食はまた鍋。今日は鶏の水炊きを自家製のポン酢と柚子胡椒で。また白ワインを少々。鍋のあとは雑炊。 食後にいただきもののチョコレートケーキとインスタントコーヒー。 今日もいい一日だったなあ。 明日からはもう十二月の後半なので、気分だけはもう冬休み。
昨夜は食べ過ぎたので、珈琲とヨーグルトだけの朝食。 朝風呂に入って、湯船で 「バベル−17」(S.R.ディレイニー著/阿部宏之訳/ハヤカワ文庫SF) を読む。 昼食は葱とじゃこ入りの卵焼きの残り、目刺し、長芋のとろろ御飯、大根の千切りの味噌汁。 午後も「バベル−17」を読んだりして、閑暇の内に過す。
謎の言語の探索に向かう宇宙船「ランボー号」が最初のトラブルに巻き込まれ、 天才的な暗号解読者でもある詩人リドラ・ウォンの閃きで切り抜けるところまで。 地球の周囲を周っている宇宙船の位置が分からなくなるのだが、 宇宙船中心の無重力室で複数のビー玉を浮遊させて、その軌道から地球の方向を知る。 リドラは侵略者たちの謎の言語「バベル−17」を解読しつつあり、 この言語では「大円」という語そのものに「互いに交差する最大の円」という情報が含まれているため、 ビー玉のアイデアを思いつけた(と言うよりも、直ちに「知る」ことができた)のである。 究極の普遍言語「バベル−17」の片鱗が示される印象的なエピソード。
お風呂に入ってから夕食の支度。またピェンロー。鍋のあとは雑炊。シャブリを少々。
ルイス・キャロルの「純正なる選挙」の翻訳を公開します( pdf ファイルへのリンク)。
"St.James's Gazette" 誌に投稿した選挙批判の文章。 ここでキャロルは、勝馬に乗りたいという人々の欲望や付和雷同を導くような選挙方式も、贈収賄と同じく不正であると糾弾し、 盲目的な集団の情熱ではなく個々人の力への信頼をうたっている。
キャロルが公正な選挙方法のアルゴリズムを考案したことは比較的に良く知られているが、 このような文章からして、数学とは関係なく政治そのものに強い興味を持っていたことが分かる。 数学パズル、童話、カメラ、少女趣味、浮世離れした変人、といったイメージとは別に、 キャロル(C.L.ドジソン)にはシリアスな社会人としての顔もあったのだと思う。
今日も良く晴れて寒い。 いつもの朝食のあと、適当にお弁当を詰めて出勤。 会社に健康診断の結果が届いていた。目出たくオールA。 これも私の日頃の行いが良いからである。 今後も今まで通りに精進していこう。
夕方退社して、帰宅。 某 P 社からまた新たに預かってきたデータ収集用のデバイスを繋ぐ。 我が家では、P 社の試作品の試験のため、電力とか電波とか赤外線とか色んな情報が記録されている。 若干、飼育箱の中のモルモット感。
お風呂に入ってから夕食の支度。 目刺しを焙って、白ワインを一杯だけ。 今夜のメインは鍋焼饂飩。冬は饂飩だな。
今日もけっこう寒い。今夜は豚汁にしよう……と思いながら、徒歩出勤。
午前、午後と粛々とお仕事。 昼休みに喫茶店で「ビギナーズ・クラシックス 平家物語」(角川書店編/角川ソフィア文庫)より那須与一の下りを読む。 壇ノ浦まで追い詰められてもまだこんな優雅なことをしてるんだから、平家は滅びて当然と言えよう。 いい気味だと思いつつ、苦いブレンドの珈琲で一服。 おごれる者も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。猛き人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。 夕方退社。
帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 朝から計画していた通り、具沢山の豚汁を作る。 冬は豚汁だ。豚汁はいいね。 他にしらす大根おろし、卵かけ御飯。 食後にみかんを一つ。
朝から雨。 久しぶりに、かなり強く降っている。 朝食をとって、昨日の夕飯のおかずを弁当に詰めて出勤。 午後は定例のミーティング。 夕方退社。雨はやんで、冬らしい木枯らしが吹いている。
帰宅してお風呂に入って、湯船で 「ラテン語のはなし」(逸身喜一郎著/大修館書店)。形容詞の比較級。 お風呂上がりに、昨日の煮大根の残りと白ワインを一杯で一服してのち、 夕食の支度。 今日のメインは豚肉生姜焼きの玉葱入り。他に白菜の浅漬、とろろ汁。
ああ良く寝た。毎日のことだけれども。 休みなので珈琲、ヨーグルト、蜜柑だけの軽い朝食。 朝風呂に入って、午前中は読書など。 「ビギナーズ・クラシックス日本の古典 平家物語」(角川書店編/角川ソフィア文庫)。 巻第九より、木曾の最期の事、敦盛最期の事、など。
昼食は鶏砂肝の漬け焼き、たらこスパゲティ、白ワインを一杯だけ。 食後にしばらく昼寝。ああ、また今日も一日の半分を寝て過してしまった。 インタントコーヒーとパン・オ・ショコラで一服してから、 午後は家事あれこれ。
夕食は、白菜と豚肉の炒めもの、鶏肝の山椒煮、長芋のとろろかけ御飯、蜆の味噌汁。
昨日までに比べて急に気温が下がった。 珈琲とヨーグルトだけの軽い朝食のあと、 定例のデリバティブ研究部会自主ゼミに出かける。 無限分解可能分布の性質など。 参加メンバでのランチは劇的に麻辣な麻婆豆腐。 今日は特別に、午後も引き続いて、実務家のゲストを迎えてお話を聞く。
帰宅して、お風呂。 湯船の読書は「ビギナーズ・クラシックス日本の古典 平家物語」(角川書店編/角川ソフィア文庫)。 ソフィア文庫には注釈付き原書の「平家物語 (上・下)」もあるが、 こちらの入門版は「平家物語」全体が各巻ごとに要約されたもの。 要約と言っても、名場面では全ふりがな付きの原文と現代文訳になっているし、 色々と解説もついていて、お買い得な一冊。
夕食はピェンロー。白ワインを少々。あとは雑炊に。 寒い日は鍋だなあ。
ルイス・キャロルこと C.L.ドジソンの「マトリクス暗号」の翻訳を公開します( pdf ファイルへのリンク)。
ルイス・キャロルが日記に書き残していた二つの暗号方式の後者。 本人は「前のものよりずっと良い」と書いていて、この発明にかなり自信を持っていたようだ。 詳細については翻訳を参照していただきたいが、アルゴリズムの本体自体は簡単で以下のような感じ。
まず、A から Z まで 5 行 5 列に順番に並べた表(マトリクス)を考える。 これは覚え易いように規則正しい表でよく、特に秘密ではない。 一方、暗号化と復号化に用いる鍵になるパスワードを決めておく。 そして、通信したい文章を一文字ずつ、このパスワードの文字を一つずつ順に使って、 二つの数字のペアに置き換えていく。 この置き換え方がキャロルの工夫で、 表の中で元の文字とパスワードの文字がどういう位置関係にあるか (例えば、2 列右、1 行下にあるなら "2.1" など)の情報を暗号文とする。
なお、この方式は専門的に言えば、 単純な「換字式暗号」を複数の表に拡張した「多表式暗号」に過ぎないので、 比較的簡単に破ることができる。 たまたま同じ文字が同じ鍵で暗号化されて同じ文字になった部分の間隔を調べると、 その公約数からパスワードの長さが判明し、換字式暗号に帰着してしまう。 あとは「踊る人形」のシャーロック・ホームズの要領で、 頻度分析(例えば英文では "E" の文字が一番多い、など)によって解けてしまう。
今日も比較的温かい。 徒歩にて出勤。
今朝のビッグニュースは、 Google が S 社を買収するという件。 弊社は S 社と姉妹会社的な関係なので、 こちらはεの可能性もないのに 「ねねねええ、もし Google が M 社を買収したいって言ってきたらど、どど、どうする?」 みたいな会話をする。 どうするも何もないようなものだが、 社内メイルが英語になったらイヤ、みたいな素朴なレベルで盛り上がる。 さらに、 同じく姉妹的関係にある別の会社の CEO がオフィスに来たので、「もしもだけれどもど、どどうする?」と訊いたり。
昼休憩に新刊書店で「暮しの手帖」の冬号を買う。 夕方退社。帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。鶏鍋。白ワインを一杯だけ。 鍋のあとは雑炊。
今日も冬にしては比較的温かいかなあ。 出勤して、粛々とお仕事。 昼食は近所の中華料理屋にて。 夕方退社して、帰り道で散髪をして帰る。
帰宅してお風呂。湯船で「ラテン語のはなし」(逸身喜一郎著/大修館書店) を読む。 ラテン語の代名詞、特に人称代名詞は奇々怪々で、どうしてこんなことになっちゃっているのか。
一人称と二人称の人称代名詞はあるが三人称はない、とか、 しかし三人称には再帰代名詞(自分自身を示す)がある、とか、 人称代名詞に属格(所有格)はあるが所有の意味ではないので、 所有を示すには所有形容詞という形容詞を使う、とか、 ところがこれにも三人称はなく再帰所有形容詞になっている、 とか、わけがわからない。 こういう言語の基本的なところの体系は母語ではあまりに自明なのだが、 きっと日本語も外から見れば奇妙奇天烈なのだろう。
夕食の支度。 湯豆腐に白菜を入れて、自家製のポン酢で。贋ビールを一杯だけ。 他に、鶏砂肝の漬け焼きなど。
今日もいい天気だ。オフィスまで歩く。 午後すぐに定例ミーティングがあったので、 昼休憩の散歩は休んで、オフィスで 「平家物語」(佐藤謙三校注/角川ソフィア文庫) より、巻一の「妓王の事」のあたりを読む。
さすがに、意味が良く分からない箇所があちこちあるのだが、 文章の調子が良いのと、 やはり日本人としてこういう無常観がしっくりくるのか、 しみじみ感動しながらすらすら読めてしまう。 驕れる者久しからず、いまに見ていろ Gxxxsy め…… とか思っているうちにミーティングの時間。
年末までのあれこれのスケジュールも大体決まり、 いよいよ今年も終わりつつあるなあ、と思う。 ミーティングのあと、 公式ブログを書いて退社。 しばらく平日は毎日書いてやろうと思っているのだが、あくまで努力目標。
帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 塩鯖を焼いて、大根おろし、白菜の浅漬、韮の味噌汁、御飯。 食後に蜜柑を一つ。
十二月にしてはあたたかい朝。 もうちょっとぴりっとしていただきたいものだ。 いつもの朝食とお弁当作りのあと徒歩にて出勤。 昼休憩に、ようやく改装が終わった三省堂で 「平家物語 (上・下)」(佐藤謙三校注/角川ソフィア文庫)を買った。 夕方退社。
お風呂に入ってから夕食の支度。 鮪の角煮で赤ワインを一杯だけ。 ニラ玉丼、もやしのサラダ、大根の千切りの味噌汁。食後に蜜柑を一つ。
会社で 公式 blog をやろうよという話になって、じゃあまず私から、と書き始めてはみたけれど、 何をどう書けばいいのか手探りの状況。 そもそも公式ブログとは何なのかが、つかめていない。 どのくらいの頻度で書けるかなあ。
昨夜は 8 時過ぎに眠くなってしまい、次に目が覚めたら朝だった。 珈琲、ヨーグルトのあと、 しらす、たらこ、蕪の糠漬、御飯、長葱の味噌汁の朝食。 朝風呂に入って、ぼうっとしているうちに昼。 もう 12 月か、一年は早いなあ。 もう師走、言い換えれば、宗教関係者がこの世でお金を稼ぎまくる季節だ。
昼食は鍋焼き饂飩。 食後、消化のためにちょっと横になろうかな、 と思ったら、二時間も昼寝してしまった。 午後は読書と家事など。 鶏の砂肝を葱と一緒に漬けてから焼き、レバーの方は山椒の風味で赤ワイン煮にし、 だしをとった昆布の残りを佃煮にする。
再びお風呂に入ってから、夕食の支度。 ニラ玉にカープ・ソース、もやしと鶏皮の炒めもの、白菜の浅漬、大根の千切りの味噌汁、御飯。 食後に林檎を一つ。