「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/12/31

偶然と必然

「奈何トモスベカラズヲ知リテ、コレニ安ンジテ命ニ若フハ、唯ダ有徳者ノミコレヲ能クス。羿ノ彀中ニ遊ブニ、中央ハ中タルノ地ナリ。然リ而シテ中タラザル者ハ命ナリ。」 (「荘子」徳充符篇第五より)

(私の解釈)。人の力ではどうしようもないことを知って、心安らかにその命に従うことは、有徳者にのみできることである。人はだれも皆、(伝説の弓の名人)羿の射程の中で遊んでいるようなものだ。羿の射程に遊んでその只中にいれば、ひとたび狙われて矢が命中しないはずがない。それでも矢があたらないのは、それはたまたま射かけられなかったという偶然と必然であり、それが命である。

2015/12/30

「顎十郎捕物帳」

大掃除は明日大晦日にすることにして、今日一日はのんびりと何もせずに過す。

読書は「エマ」(オースティン著/阿部知二訳/中公文庫)の他に、「顎十郎捕物帳」(久生十蘭著/朝日文芸文庫)。私は久生十蘭ファンなので、もちろん何度目か分からないほどの再読。ちなみに久生十蘭は私が生まれて初めて全集(三一書房版)を買った小説家である。

2015/12/29

今年最後の忘年会

夜は神保町のピザ屋にて今年最後の忘年会。弊社の元社長で、今は VC 的な活躍をしておられる K さん主催。関係会社がかなり増えて、大変な盛況。いつの間にか、知らない顔の方が多くなってしまっている。活躍している会社、急成長した会社と、あれこれあるけれども、基本的にはスタートアップとかベンチャー企業とか言うものは、色々と大変なことには変わりない。苦労を買っているようなものだから、せめて楽しい苦労にしたいものである。

21 時過ぎに一次会はお開き。人工衛星ベンチャー A 社のカレンダーをもらって帰る。

2015/12/28

「エマ」

「幸福について」(ショーペンハウアー著/橋本文夫訳/新潮文庫)を十何度目か読み終えて、「エマ」(オースティン著/阿部知二訳/中公文庫)を読み始める。「エマ」を読むことが私の冬休みのメインイベント。

読書の他には家事をあれこれ。少し気が早いが、「田作り」と「叩き牛蒡」を作った。時間をかけて煮染めを作ったりした年もあったのだが、歳のせいだろう、面倒になってきたので、簡易版。

2015/12/27

「幸福について」

「幸福について」(ショーペンハウアー著/橋本文夫訳/新潮文庫)。これは私が最も多く読み返している本で、おそらく十回目どころではないだろう。私の厭世的で悲観的で知足的な性格はこの書物によって形成された可能性が高いという意味で罪作りな一冊ではあるが、一方ではこの本によって救われたことも数知れず、その面では感謝している。

しかし、この本を読み返す度に思うのは、これほど愛読してその教えを肝に銘じながらも、まだ敢て間違いを犯し続けている我が身の愚かさである。まさに、「緒言」に引用されているヴォルテールの言葉、「われわれはこの世をみまかるときも、この世に生まれて日の目を仰いだときと同じく、愚かで悪党であることだろう」に頷かざるをえない哀しさである。

2015/12/26

「薔薇の輪」、読了

普通、老人の朝は早いのだが、疲れていたのか、寝付きの良くなかったせいか、8 時過ぎまで寝てしまった。カフェオレ、パンとチーズ、林檎を一つの簡易版朝食。朝風呂の湯船で「論語」(吉川幸次郎著/朝日選書)を読み始める。午前中の読書は、他に「薔薇の輪」(C.ブランド著/猪俣美江子訳/創元推理文庫)もスタート。

昼食は、焼き餃子と黒ビール。午後も読書など。夕方になって再び風呂。丁度、佳境に差し掛かっていたので、「薔薇の輪」を湯船で読む。

夕食の支度。蒸しブロッコリ、豚肉と玉葱の生姜焼き、若布と麩の味噌汁。

「薔薇の輪」、読了。それほどトリッキイな作品ではないし、代表作群に比べれば小品の風情だが、やはりブランド・ブランドの刻印が押された佳作か。私はブランドが好きだが、そのポイントは私にとって丁度いい塩梅の意地の悪さだと思う。パトリシア・ハイスミスほど人間嫌いで冷酷な感じではなく、かと言って、けして読後感が良いとは言えない。著者本人があまりに頭が良いため、あまりに人間を正確に理解しているがゆえに、はからずも本人の方が少し意地悪く見えてしまう。そういうところが好き。

2015/12/25

カップ酒

今年最後の出勤日。

午後、タフなミーティングを終えてから、オフィスの掃除を手伝い、年内最後のメイルを書いたりして、親会社が仕事納めの乾杯をしている声を聞きながら退社。帰り道で、握り鮨のお土産と花を買う。年末だし派手なのがいいかな、と思い、赤薔薇の "Freedom"。

帰宅して、風呂に入ってから夕食。お土産の握り鮨とカップ酒。カップ酒って、何だか、やつれた感じがするなあ……買ってきた薔薇を見つつ、カップ酒。

2015/12/24

チャーシュー饂飩

今年の通勤もあと二日。既に冬休みに入る人も多いのだろうな、と思っていたのだが、朝の電車はいつも通りの混み具合だった。

夕方退社。帰宅してまず風呂。湯船の読書は「意識と脳」(S.ドゥアンヌ著/高橋洋訳/紀伊國屋書店)。夕食の支度。自家製の煮豚とその煮汁を利用して、チャーシュー饂飩。卵と刻み葱。思いつきで適当に作ったわりに美味しかった。

夜は「幸福論」(アラン著/串田孫一・中村雄二郎訳/白水社uブックス)などを読みながら、静かに過す。

2015/12/23

祝日の神保町

週の中日の祝日休みって何だか有り難い。いつもと同じように寝床で「古楽の楽しみ」を聞いてから起床。ヨーグルト、珈琲、パンとチーズ、林檎を一つの簡易版朝食。朝風呂の湯船の読書は「春秋左氏伝 上」(小倉芳彦訳/岩波文庫)、僖公十七年まで。

ランチがてら神保町に出て、年末の用事をいくつか片付ける。冬休み間近の祝日だが、天気が良くないせいか、人もさほど多くない感じ。雨が降り出す前に帰宅。夕方まで読書など。「スマイリーと仲間たち」(J.ル・カレ著/村上博基訳/ハヤカワ文庫)。通勤の車中で少しずつ読んでいたのだが、あとわずかだったので、お茶の時間に読了。

再び風呂に入ってから、夕食の支度。ポークソテーに蒸しブロッコリ添え、パン、赤ワイン少々。のち、スモークト・カマンベールを少し追加。明日の弁当のために、生姜焼きも作っておく。

2015/12/22

この優しい二の腕の黒蜥蜴

今日は会議デー。冬休みはまだ遠い。しかし、夜の江戸川乱歩生誕120周年没後50年記念 ドラマ「黒蜥蜴」と明日の祝日を心の支えに頑張ろう。それはさておき、映画、戯曲、TV ドラマで色々な俳優が緑川夫人(実は黒蜥蜴)役を演じているが、私が観たことのある中では、チープな TV ドラマでの島田陽子が一番良かったような気がする。島田陽子が一人だけで頑張って空回りしている感じのさんざんなドラマではあったが。

夕方、最後のミーティングを終えて退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。蕪とブロッコリと豚腿肉の鍋。冷酒を五勺。のち、雑炊。

さて「黒蜥蜴」を観よう。

2015/12/21

鰤茶漬

さて、年末最後の週、がんばっていきましょう。往きの車内の読書は谷崎源氏。「鈴虫」の帖を読了して、「夕霧」へ。

帰りの読書は「スマイリーと仲間たち」(J.ル・カレ著/村上博基訳/ハヤカワ文庫)。帰宅して風呂に入ってから、夕食の支度。蒸しブロッコリのサラダ、豚腿肉の漬け焼き。赤ワインを少々。のち、鰤茶漬。鯛茶もいいけど鰤茶もね。

夜の読書は「幸福論」(アラン著/串田孫一・中村雄二郎訳/白水社uブックス)など。


2015/12/20

冬休み読書リスト改

昨夜は忘年会で食べ過ぎ、飲み過ぎたので、朝食はヨーグルト、珈琲、パンとチーズを少しだけ。朝風呂の湯船の読書は「幸福論」(アラン著/串田孫一・中村雄二郎訳/白水社uブックス)。

冬休み中の読書リストを改訂。クリスチアナ・ブランドの「薔薇の輪」と、ショーペンハウアーの「幸福について」を追加。ヒギンズの「鷲は舞い降りた」は変わらず予備。

昼食は長葱と卵とじゃこの炒飯、葱のスープ。食後に林檎を一つ。しばらく昼寝。良く眠れ過ぎて困る。午後は家事のあれこれ。牛蒡のきんぴらを作った。

夕食は、鰤の刺身で冷酒を五勺、のち、蕪の葉と油揚げの煮浸し、豚肉と玉葱の炒めもの、若布と麩の味噌汁。豚もも肉ブロックの残りを煮豚にしておく。

さて、何はともあれ、何が起ころうと、あと一週間で冬休みだ。


2015/12/19

ゼミ忘年会

ああ良く寝た。ヨーグルト、珈琲、パンとチーズ、林檎を一つの簡易版の朝食。朝風呂の湯船の読書は「食に神が宿る街」(フリーマントル著/新庄哲夫訳/TBSブリタニカ)。昼食は蕪の葉とじゃこのアーリオオーリオ、白ワインを少し。

午後は「反哲学入門」(木田元著/新潮文庫)などを読んでのんびりしてから、出動。定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。いつもは午前開催だが、今日は忘年会と接続するために、午後に設定。ガウシアン K スキーム論文の S さんによる解読、続き。

続けて夕方から忘年会。東京駅近くの焼き鳥屋にて。そして今、帰宅。

2015/12/18

朝の通勤、車中の読書の谷崎源氏は「横笛」から「鈴虫」の帖へ。

夕方早い時間から、親会社のクリスマスパーティ。宴も高輪、いや、酣のところでお先に失礼させていただく。帰宅して風呂。夜の読書は「反哲学入門」(木田元著/新潮文庫)など。

色々ありましたが、何とか今週も終わった。今週が今月の山と思っていたら来週が山だった、という感じではあるが……週末はゆっくり休もう。

2015/12/17

お好み焼き?

いやあ、眼鏡チェーン便利だ。朝の車中の読書は谷崎源氏。「柏木」から「横笛」の帖へ。どうやら光源氏に歳を越されたらしい。私も昔は、今源氏なんて言われたもんじゃったがのう……(嘘)。

夕方退社して、帰宅。何故か今日は昼から、「お好み焼き」または「洋食焼き」的なものが食べたかった。風呂のあと、油揚げの葱詰めの網焼きなどで冷酒を五勺飲んでから、お好み焼き風のものを作ってみる。キャベツがないので代わりに玉葱、肉がないので代わりにじゃこ。紅生姜がないので代わりに生姜の甘酢漬け。それでも、意外に美味しかった。

2015/12/16

老人らしく

私は昔から老人趣味で、小さな子供のうちから、老成していると人からも言われ、自分でも早く老人になりたいものだと思っていたし、今でも一刻も早い隠居が夢だ。そんなわけで、できるだけ老人くさく、いや、年相応に、見えるように努力している。例えば、よれよれの背広を着て、蝋纈染めのネクタイをする、などだ。

お金に余裕がないので、そこまで贅沢はしないが伊丹十三が「女たちよ!」に書いていたような、鶯のウンコ色の毛の上衣に、グレイのフラノのズボン、血膿色のネクタイ、抹茶色の腐った感じのカシミヤのセーター、靴は赤茶色のオックス・ブラッド、なんて感じに憧れたりもする。

それはさておき、そして今日はさらにもう一つ老人グッズを手持ちのカードに加えた。眼鏡チェーンである。

2015/12/15

柏木

朝の車中の読書は谷崎源氏。「柏木」の帖。女三の宮は出家、柏木は死去。外でミーティングをしたり、内でミーティングをしたりの一日。あれこれと心配の種は尽きず、「仁者ハ憂エズ」とはなかなかいかないものだなあ……と。まだまだ修行が足りないのか、もしくは、早く出家すべきなのか。

夕方退社して帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。今日のメインは牡蠣と牛蒡の炊き込み御飯。牡蠣の煮汁を使った蕪葉と油揚げの煮物などでビール。

夜は心静かに「反哲学入門」(木田元著/新潮文庫)などを読んだり。

2015/12/14

お茶の水にて講演

今月の山と思われる一週間の始まり。夕方からお茶の水で、自然言語処理のビジネス課題みたいな内容で一時間半ほど講演する。そして今、帰宅。夕食を食べる時間がなかったので、これから饂飩でも茹でようと思う。

明日も外でのミーティングがあるので、さっさと風呂に入って、さっさと寝て、体力を回復せねば。

2015/12/13

日曜日

八時過ぎまで寝てしまった。朝から雨。昨日少し弱っていた薔薇が、手当のおかげか元気になっていてほっとする。珈琲、パンとチーズ、林檎一つの簡易版朝食。朝風呂に入って湯船で「『論語』再説」(加地伸行著/中公文庫)を読む。午前中は他に "Three Men Out" (R.Stout 著/ Bantam books) など。

昼食はレバニラ炒め、溶き卵のスープなど。午後は一週間分の家事と、その合間の読書やパスタイム的なパズルなど。

夕食は、牡蠣と蕪の葉の味噌炒め、豆腐と細葱の澄まし汁。夜も読書など。今日も静かで良い一日だった。

2015/12/12

土曜日

ああ良く寝た。今日は良い天気。パンとチーズと林檎と珈琲の簡易版朝食。朝風呂の湯船の読書は「春秋左氏伝 上」(小倉芳彦訳/岩波文庫)、僖公十二年まで。

昼食は焼き素麺と黒ビール。午後の読書は "Three Men Out" (R.Stout 著/ Bantam books)より短篇を一つ。

夕方、風呂に入ってから夕食の支度。豚肉と長葱の照り焼き、大根おろしとじゃこにポン酢、豆腐の味噌汁。食後はまた読書したり、パスタイム的なパズルを解いたり。ああ土曜日って素晴しい。

2015/12/11

大雨と若菜

朝から大雨。少しおさまってから家を出たものの、電車のダイヤは乱れていて、駅でかなり待たされた。おかげで「若菜 下」の帖を読えて、「源氏物語 巻三」(谷崎潤一郎訳/中公文庫)を読了。

雨がやんで午後になると、ぐんぐん気温が上がったようで、オフィスの中まで蒸し暑い。奇妙な気候と激しい寒暖変化に老体がついていけない……夕方退社。外は生暖かい風がびゅうびゅう吹いている。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。蒸しブロッコリ、お土産の鶏唐揚げでビール。さらに餃子を焼く。いい金曜日の夜だ。来週は忙しそうだし、週末はゆっくり休もう。

2015/12/10

コニーの山荘

曇り空で、温かい一日。雨が近いのだろう。

今日も色々あって、夕方退社。帰りの車中の読書は「スマイリーと仲間たち」(J.ル・カレ著/村上博基訳/ハヤカワ文庫)。引退した天才的モスクワ観測家コニー・サックスの象の如き記憶を求めて、スマイリーが彼女の山荘を訪ねる名場面。

帰宅して、南瓜の煮付けでほっと一息。御飯が炊けてから、タイ風の炒めものかけ御飯でビール。夏向きの料理だが、冷蔵庫の残りものと相談した結果、なんとなく。のち、ビールの残りのあてにスモークド・チーズ。

今週もあと一日。明日が締切の仕事には今日中に大体の目処をつけておいたので、落ち着いて過せそう……と思ったら、朝の出勤時間は大雨の予報。

2015/12/09

索引

最近、良く眠れて困る。今日も寝坊。今年始めてコートを着て、出勤。寝坊のおかげで昼食はまた学食のかき揚げ蕎麦(非組合員 360円)。

今日は特に長いミーティングもなかったので、来週頭の講演の準備を進める。どうやら来週が今月の山だな。夕方一つ打ち合わせをして退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。蒸しブロッコリと茹で卵のサラダ、豚肉と玉葱の炒めもの、ビール。のち、卵かけ御飯、焼き海苔、豆腐と細葱の味噌汁。

夜の読書は「論語 [増補版]」(加地伸行・全訳註/講談社学術文庫)。金谷訳、貝塚訳と読んで来たが、またこれはずいぶん解釈が違う。この三人の中では、貝塚先生の解釈が一番私の好みで、先生のお人柄や教養が滲み出た注解もとてもいい。しかし、索引が全くないのが残念で、一方、この加地版は索引がものすごく充実している。語句索引、人名索引に加えて、漢字一字からでも引ける「手がかり索引」というものまでついていて、例えば「暇」という一字から、「子貢、人を比ぶ。子曰く、賜や賢なるかな。夫れ我は則ちあらず、と」が 337 ページにありますよ、と分かるのだ。語句索引と人名索引もあわせれば、「ええと、あれ何だっけ」と思ったとき簡単に調べられて、とても便利。


2015/12/08

弁当作り

まだ火曜日か……と思いつつ、今日も弁当を持って出勤。この頃は、出勤時間を少し遅らせることで余った時間で、弁当を作るようにしているのである。とは言え、全然こったものではなくて、猫まんまに近いくらいの単純なものだが。

夕方、今日最後の会議を終えて退社。帰りの車中の読書は「スマイリーと仲間たち」(J.ル・カレ著/村上博基訳/ハヤカワ文庫)。夕食は、南瓜の煮付け、湯豆腐で冷酒を五勺。のち、鮭茶漬。

2015/12/07

院と大殿と殿

また週の始まり。往きの車中は谷崎源氏。このあたりは「院」と称される人が光源氏を含めて三人いて、しかも源氏は院になる前の習慣に従って「大殿」とか単に「殿」とも呼ばれているので、誰が誰なのか読みとるのが難しい。谷崎の注釈に「はなはだまぎらわしいため、注意して読まれたい」なんてあるのだが、そんな注釈をするくらいなら、どれが誰かを注釈してくれればいいのに。

夕方退社して帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。花と冬休み用の本を眺めながら、鯛の昆布締めで冷酒を五勺。これが幸せと言うものだろうか……。のち、ブロッコリと茹で卵の温サラダや、煮麺。

2015/12/06

冬休み課題図書リスト完成

朝は良い天気だったが、午後から冷たい曇り空。いつもの通り、一週間分の家事をまとめてこなす一日。朝食はヨーグルト、珈琲、パンとチーズだけで軽く。昼食はたらこスパゲティと白ワインを少し。夕食は、南瓜の煮付けと塩鮭で冷酒を五勺。のち、鯛まぶしと白菜と油麩の味噌汁。鯛の刺身って御飯と一緒の方が美味しいような。

最近の愉しみは、冬休みに読む本の準備。リストが完成してしまったので、明日からはテーブルの上に積んだ本を眺めながらあと三週間をやり過し……いや、頑張りたい。

冬休み課題図書リスト
  • 「顎十郎捕物帳」(久生十蘭著/朝日文芸文庫)
  • 「アナバシス」(クセノポン著/松平千秋訳/岩波文庫)
  • 「エマ」(J.オースティン著/阿部知二訳/中公文庫)
  • 「古書奇譚」(C.ラヴェット著/最所篤子訳/集英社文庫)
  • 「論語 (上/下)」(吉川幸次郎著/朝日選書)

予備としての番外

  • 「鷲は舞い降りた [完全版]」(J.ヒギンズ著/菊池光訳/ハヤカワ文庫)


2015/12/05

芝居納め

朝は定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。そのあとの参加メンバとのランチ。神保町で所用を片付けて、喫茶店で一服してから、東銀座へ。歌舞伎座にて「十二月大歌舞伎」夜の部を観劇。これが今年の芝居納め。

「妹背山婦女庭訓」より「杉酒屋」、「道行恋苧環」、「三笠山御殿」の段。大化の改新の話なのに皆お江戸風スタイルという歌舞伎らしい演目。お三輪に七之助(前二つの段)と玉三郎(最後の段)、折求女(実ハ藤原淡海)に松也、橘姫に児太郎など。玉三郎と言えども、お三輪のような初々しい娘役はそろそろ厳しいかもなあ、しかも七之助とダブルキャストでは……と思ったが、さすがに立派なものだった。でも、ちょっと立派過ぎるのではないか、という気も。

2015/12/04

数え年

良い天気だ。冬らしく空気のぱりっと冷えた朝。往きの車中は谷崎源氏、「若菜 下」の帖。光源氏、四十七歳。いつ追い抜かれるかなあ、などと思っていたのだが、当然ながら向こうは数え年なのだ。数え年なら私はまだ光源氏より年上で、一ヶ月以内にさらに私だけ歳をとる。思いがけず、デッドヒートの展開に(?)。嗚呼、逝クモノハ斯クノ如キカ、昼夜ヲ舎(す)テズ。

帰りの車中の読書は「スマイリーと仲間たち」(J.ル・カレ著/村上博基訳/ハヤカワ文庫)。帰宅して、いただきもののステーキ肉を玉葱の微塵切りとあわせて仕込んでから、風呂に入る。夕食の支度。シャリアピンステーキ、つけあわせにブロッコリ、パンを少々、赤ワインを少々。食後にチーズを少し。さらに珈琲。週末はいいなあ。

2015/12/03

本選び

冷たい小雨の中を出勤。今日は一二時間空けてはミーティング、という感じだったので、忙しいような忙しくないような。夕方の来客対応を終えて退社。

帰宅。今日は遅くなったので、風呂より先に夕食の支度。白菜と豚肉の鶏だし鍋。白ワインを少々。のち、饂飩。

冬休みの課題図書を考えるのが最近のストレス解消法。J.オースティンの「エマ」、そして C.ブランドの「薔薇の輪」の二冊はほぼ確定かな。あと五冊くらい、じっくりと選びたい。

2015/12/02

水曜日

特に予定もなく、比較的に静かな水曜日。風邪気味なのか更年期障害なのか体調がやや良くないのだが、講演の準備作業などで穏やかに過せて良かった。

夕方退社。帰宅して風呂。湯船の読書は「意識と脳」(S.ドゥアンヌ著/高橋洋訳/紀伊國屋書店)。脳や意識に関する実験的な研究はいつの間にやらものすごく進んでいるのだなあ……。夕食の支度。白菜と豚肉の水炊き。白ワインを少し。

夜は趣味の短篇ミステリ研究と、「論語」(貝塚茂樹訳注/中公文庫)など。

2015/12/01

冬休みの課題図書

往きの車中の読書は谷崎源氏。「若菜 下」の帖に入った。光源氏は四十六歳。もう少しで追い抜かれそうだ。

出社していつもの如く、あれこれお仕事。ちょっと風邪気味かなあ。夕方退社して帰りの車中、そうだもう十二月なのだから、冬休みの課題図書を考えよう、と思って、急に楽しい気持ちになる。何にしようかなあ。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。卵焼きで冷酒を五勺ののち、常夜鍋とそのあとの雑炊。夜の読書は、「エドガー賞全集 (下)」(B.プロンジーニ編/小鷹信光・他訳/ハヤカワ文庫)より「殺人のH」(L.トリート)など。上巻(1962 年まで)の私的ベストは平凡な趣味だけれども、「ブレッシントン計画」(S.エリン)か、「女主人」(R.ダール)かな。