MI5 で不祥事を起こした部員が送り込まれる最下層の窓際部署、通称「泥沼の家」を舞台にしたエスピオナージュ。設定に新味があるものの、プロットが単純過ぎるし、作品内でも言及されるモームやル・カレのやうな深さや風格がない。とは言へ、やはりイギリスの伝統的なスパイ小説だなあ、と思ふ。末の世なのだから、新しいものはこれで十分素晴しいと見なければならない。著者はベリオール・コレジ卒のインテリで、オックスフォードからロンドンに通勤する会社員、その余暇でミステリやスパイ小説を書いてゐるらしい。そこも伝統的。
晝食は明太子スパゲティ。午後も「泥沼の家」の他、數學基礎論の勉強や、少し原稿書きの仕事など。夕方再び風呂に入つて夕食の支度。白菜の浅漬、秋刀魚煮、焼き餃子、御飯、若布と糸寒天の味噌汁。食後にチーズでワインを一杯だけ。
夜はヴィデオで映画「忠臣蔵」(渡辺邦男監督/1958年)を観る。忠臣蔵はやはり良い。分かつちやゐるけど泣いてしまふ。
夜はヴィデオで映画「忠臣蔵」(渡辺邦男監督/1958年)を観る。忠臣蔵はやはり良い。分かつちやゐるけど泣いてしまふ。