「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/02/28

ベストオファー

切りの良いところで上がって、夕方から「鑑定士と顔のない依頼人」(G.トルナトーレ監督, 2013)を観る。期待以上に面白かった。"La migliore offerta" ("The best offer")というタイトルが絶妙なのだが、邦題は無難なだけでつまらない。何とかならなかったのだろうか。

「ベストオファー」とは言葉通り「最善の申し出」という意味だが、競売にかける方としては「精一杯の出し物、目玉商品」という意味にもなろうし、競る方としては「(その商品に)出せる金額の限界」ということにもなるだろう。

映画の中で独身の老人である鑑定士が部下に、女と暮らすというのはどんなもんかね、と訊くと、結婚三十年のその男が、結婚は鑑定に似ている、ベストオファーだから、という感じの答をする。ベストオファーねえ……

2014/02/27

メンチカツ

小雨の降る朝。こんな日は第二次アフガン戦役で受けたジーザイル弾の古傷が痛むが、稼ぎに出ないことには、老猫を抱えて露頭に迷ってしまう。目刺しを焙って納豆、糠漬、味噌汁、御飯の朝食を済ませ、豚肉と蕪の葉のマスタード和えと御飯を弁当に詰めて出勤。

出社して地味にお仕事をして、夕方退社。再び、小雨が降っている。帰り道の肉屋でメンチカツを二つ買う。一つは夕食に、もう一つはウスターソースをかけて一晩置き、明日のソースカツ弁当になる予定。

帰宅。古書店に注文していた「味の美学」(R.J.クールティーヌ著/黒木義典訳/文庫クセジュ)が届いていた。お風呂に入って、湯船で「美味礼讃」(ブリア-サヴァラン著/関根秀雄・戸部松実訳/岩波文庫)を読む。

夕食の支度。大根のサラダ、メンチカツ、油揚げと若布の味噌汁、御飯。食後に蜜柑を一つ。リースリングとナッツ類。

夜は「オパールは死の切り札」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)を読んだり。「ワインは死の香り」の続編。前回はちょい役だった藤川勇太も再登場して、藤川財閥の御曹司として活躍。

2014/02/26

「美味礼讃」と「美味礼讃」

今日も温かい。出勤してお仕事。水曜日なので昼は外食。スープカレー屋にて。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。御飯を炊く間に、牛筋大根の残りで冷や酒を五勺ほど。蕪の葉と魚肉ソーセージのサラダ、若布と油揚げの味噌汁、卵かけ御飯にしらすと自家製ポン酢。食後に蜜柑を一つ。

夜は読書など。「美味礼讃」(海老沢泰久著/文春文庫)を読了。辻静雄の伝記的小説。商売敵の嫌がらせがちょっとあるだけで基本的にはどんどん成功するだけなのだが、面白く読めた。「美味礼讃」の次は「美味礼讃」(ブリア-サヴァラン著/関根秀雄・戸部松実訳/岩波文庫)を読む。

ブリア-サヴァランの「美味礼讃」からの引用は良く知られている。例えば、「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言いあててみせよう」とか、「新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである」や、「だれかを食事に招くということは、その人が自分の家にいる間じゅうその幸福を引き受けるということである」など。

しかし、それは全て序文の前にある僅か 2 ページほどの「アフォリズム」 からの引用である。実際、「美味礼讃」の中身を読んでいる人はあまりいないのではないかなあ。色々と面白いことが書いてあるのだが。

2014/02/25

ヴァージョンアップ

急に温かくなったせいか体調がよろしくない。とは言え、今日もいつも通りに弁当を持って出勤。

午後は定例ミーティング。Mynd アプリは色々ヴァージョンアップ中。夕方退社。やはり外はかなり温かい。

帰宅して風呂に入ってから夕食。蕪の葉と豚肉のマスタード和えのサラダ、いただきもののパルメジャーノレッジャーノを使ってチーズオムレツ、たらこスパゲティ、リースリングを少々。残ったワインでナッツ類を少々、食後に蜜柑を一つ。

夜は海老沢泰久ではなくてサヴァランの方の「美味礼讃」(ブリア-サヴァラン著/関根秀雄・戸部松実訳/岩波文庫)を読んだり。

2014/02/24

月曜日は妄想日

また月曜日か……料理人と温室係と助手を住み込ませて、ビールを飲みながら本を読んだり蘭を愛でたりするだけで暮らせないものかなあ、と思いつつ、自分でいつもの和風朝食の支度をして食べ、適当に弁当を詰めて、出勤。

ウルフのような仕事嫌いの天才ですら時々は働かざるをえなかったのだから、諦めが肝心かも知れないなあ、と思いつつ、粛々と地味にお仕事。蘭はなくてもいいし、料理は自分でするとして、有能な秘書だけでも何とかならないものか。

帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。黒米入りの御飯を炊く間に、昨日作った牛筋と大根の煮込みで、ボルドーの赤ワインを一杯だけ。豚肉のマスタードソース和え、大根のサラダ、切干し大根の味噌汁、御飯。食後に蜜柑を一つ。

2014/02/23

雪の観梅

いつもの朝食のあと、しばらく読書などしてから、芝公園に出かける。E 社の N 社長から梅でも見ようとお誘いいただいたので。

芝公園に到着すると駅の出口あたりはすごい人出。どうやら東京マラソンのコースらしい。しかし、芝公園自体は静かなもので、かすかに雪の降る中を色々な梅を見て歩く。毎週雪続きでこの寒さなのに、梅はもう満開なのだった。

昼食は近くのホテルの鮨屋にて。人気のない昼間の鮨屋で、職人の手仕事など見ながら飲むビールは旨い。海苔の味噌汁も美味しかった。「強欲」は善であるか、とか、1Q, 2Q の GDP はどうなるか、などの生臭い話をして、一時頃、解散。

帰宅して、午後は家事のあれこれと読書などで過す。夕方になって夕食の支度。牛筋と大根の煮込みを作り、しらす大根おろし、若布のスープ、御飯。食後に蜜柑を一つ。

2014/02/22

土曜日

また、たっぷり寝てしまった。昨夜食べ過ぎたので朝食は珈琲とヨーグルトだけ。洗濯をしてから、朝風呂。湯船で「美味礼讃」(海老沢泰久著/文春文庫)を読む。午前中は「消えゆく光」(M.ディブディン著/高儀進訳/ハヤカワ文庫ミステリアス・プレス)の続きを読んだり。

昼食。ブロッコリと魚肉ソーセージのサラダにいただきものの柚子ドレッシングでエールを一杯だけ。今日もいい日だ。のち、肉抜きのカルボナーラ。パルミジャーノ・レッジャーノの大きな塊とおろし器をお裾分けにもらったので、カルボナーラに使ってみた。面白いように削れるのだが、切れ過ぎてちょっと恐い。

食後にちょっと横になろうかな、と思ったら、二時間以上寝てしまった。冬眠の類だろう。午後も読書。「消えゆく光」読了。

夕方になり二度目の風呂に入ってから夕食の支度。御飯を炊いて、秋鮭、蕪の糠漬、蕪の葉と油揚げの味噌汁。食後に苺を少々と蜜柑一つ。晩酌は「辛いか天」で赤ワインを少々。

2014/02/21

週末の麦酒

ああ良く寝た。今日は良い天気だ。いつもの納豆と目刺しの朝定食のち、適当にお弁当を作って出勤。

粛々と地味にお仕事。昼休憩に古本屋で「消えゆく光」(M.ディブディン著/高儀進訳/ハヤカワ文庫ミステリアス・プレス)などを買った。夕方退社。

金曜日なので夕食の支度を休むために外食。近所のカレー屋にて。「美味礼讃」(海老沢泰久著/文春文庫)を読みながらビールを飲む。

帰宅して、珈琲と苺とチョコレートを少々。「美味礼讃」の続きを読んだり。週末の雪が二回続いたが、今週末の天気は良さそうだ。

2014/02/20

木曜日

ああ良く寝た。いつもの朝食とお弁当作り。外は曇り空。

出社して静かにお仕事。昼食は持参の弁当。昼休憩は "And Four to Go" (R.Stout 著/ Bantam Books)を読んだり。夕方退社。

帰宅してお風呂。湯船の読書は「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より、「漁夫の子サルヴァトーレ」と「生家」を読む。

御飯を炊く間に、湯豆腐で昨日のシャルドネの残り。のち、秋鮭を焼いたもの、蕪の葉と油揚げの味噌汁、黒米入りの御飯。食後に珈琲と、苺とチョコレートを少々。

2014/02/19

知らざあ言ってぇ聞かせやしょう

今日は晴天。相変わらず快適な気温の低さ。出社して地味にお仕事。

水曜日なので昼食は外食。 餃子を食べ、喫茶店で珈琲豆を買い、ついでに珈琲を飲みながら「美味礼讃」(海老沢泰久著/文春文庫)を読む。 古本屋で「オパールは死の切り札」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)を買った。

夕方退社。シャルドネのハーフボトルを買い、木挽町辨松で一番安い「幕の内1番」を買って、歌舞伎座へ。 「青砥稿花紅彩画」、つまり白浪五人男。弁天小僧菊之助に菊之助、日本駄右衛門に染五郎など。 気分良く、幕の内を肴に酒を飲みながら春らしい芝居を観る。私は最近の若い役者たちはあまり好きでないのだが、菊之助は別格にいい感じだと思う。

浜松屋の場なんか何回観たか分からないのだが、それでも、菊之助の女装がバレてから諸肌脱いで、「知らないか」「知らないなあ」「知らざあ言ってえ……」と始まると、わくわくしてしまうのが芝居ってものなのだろうなあ。

2014/02/18

モームの一人称

いつもの納豆と目刺しの定食ののち、お弁当に御飯と適当に惣菜を詰めて出勤。まだ雪が残っている。

出社してお仕事。のはずだが、どうも眠くてしようがない。あんなに良く寝たのになあ。身体の反応も鈍いし、頭もぼんやりしているし、最も疑わしいのは老年性の痴呆症だが、そうでないなら、ひょっとして冬眠状態なのかも知れない。

夕方退社。帰宅してお風呂。湯船の読書は「お菓子とビール」(W.S.モーム著/行方昭夫訳/岩波文庫)の続き。モームが、自分は若い頃は自信過剰から三人称の視点で書いたが、歳をとるにつれて一人称で書くことが安全だと思えるようになってきた、と、どこかで書いていたはずなのだが、それは「お菓子とビール」のこの箇所のことだったかなあ……微妙に含意が違うような気もする。

夕食の支度。湯豆腐で冷やを五勺ほど。その間に御飯を炊く。秋鮭を焼き、切干し大根の味噌汁。食後に蜜柑を一つ、珈琲とチョコレートを少々。夜は「お菓子とビール」の続き。読了。

2014/02/17

メグレ警視の食卓

また月曜日か。今日も寒い。まだ道路の脇には大きな雪の塊が残っている。

昼休憩に古書店で「メグレ警視は何を食べるか?」(R.J.クールティーヌ著/ 菊池道子訳/文化出版局)を買った。著者はラルース料理事典の改訂やクセジュ文庫の「味の美学」で有名なクールティーヌなので、そのへんのファンブックとは格が違う。また、それだけメグレものの食事風景は単なる風俗描写以上のものだと認められているのだろう。ちなみに私は、シムノンのメグレものはほとんど読んでいない。老後の楽しみにとってあるので。老後っていうと……二年後くらいかな。

夕方退社して帰宅。風呂に入って湯船で「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より、「隠者ハリー」、「幸福者」、「夢」を読む。

夕食の支度。鶏の砂肝を大蒜、唐辛子、オリーヴオイルで炒め、白ワインで香りをつけて塩胡椒。赤ワインを一杯だけ。蒸しブロッコリと魚肉ソーセージのサラダ。その間に炊き上がった御飯で、卵かけ御飯、長葱と豆腐の味噌汁。食後に蜜柑を一つ。

2014/02/16

ノストラダムスのジャム

晴天。雪はまだ通りに残っている。朝食は珈琲、ヨーグルト、蜜柑だけ。朝風呂に入って、湯船で「フランス料理の学び方」(辻静雄著/中公文庫)を読む。「中世とルネッサンス」のあたり。ふうむ、ラブレーも読んだ方が良いらしい、と頭にメモをする。私の時間は限られている上に先もそれほど長くないのに、本を書く人が多過ぎる。

ラブレーの話と同じ箇所に、ノストラダムスが「ジャムの作り方」という本を出版している、と書いてあった(「フランス・ルネッサンスの人々」(渡辺一夫著/岩波文庫)からの引用のようだが)。本当にジャムの作り方の本で、レシピは現代とほとんど同じだそうだ。当時は、料理も医学も魔術も似たようなものだったのだろう。

昼食。鰤あらの塩焼きと大根のなますで冷や酒を五勺。のち、蕪の糠漬、油揚げと蕪の葉の味噌汁で、卵かけ御飯。午後は家事のあれこれと、その合間の読書。「お菓子とビール」(W.S.モーム著/行方昭夫訳/岩波文庫)など。

夕方、二度目のお風呂に入って、湯船で "And Four to Go" (R.Stout 著 / Bantam Books)より短篇 "Easter Parade" を読む。夕食は鰤大根の最後の残り、韮玉、牛蒡のきんぴら、長葱の味噌汁、御飯。食後に苺を少々。晩酌はナッツ類で赤ワインを一杯だけ。

2014/02/15

再び雪の週末

昨日の段階では大して積もりそうになかったのだが、朝起きてみると先週以上の雪。 しかし気温が高めのせいか、雨が降っている。 昨夜食べ過ぎたので、朝食は珈琲とヨーグルト、ナッツ類、蜜柑だけ。

朝風呂に入って、「フランス料理の学び方」(辻静雄著/中公文庫)を読む。 定例の自主ゼミは中止されたので、午前中は家で読書など。 「クロイドン発12時30分」(F.W.クロフツ著/加賀山卓朗訳/ハヤカワ文庫)。

昼食は御飯を炊いて、鰤大根の残り、蕪の糠漬け、韮と油揚げの味噌汁。 しばらく昼寝。 午後になって晴れ間も見えてきたが、積った雪は厚く残っている。 「クロイドン発12時30分」、読了。

夕方になり、二度目のお風呂。湯船の読書は "Stout Fellow -- A Guide Through Nero Wolfe's World" (O.E.McBride 著 / iUniverse). 夕食の支度。鶏腿肉のソテーの残りを使って、オムライスを作る。ボルドーの赤ワインを一杯だけ。 夜は「お菓子とビール」(W.S.モーム著/行方昭夫訳/岩波文庫)を読んだり。

2014/02/14

雪と熱燗と新香巻き

雪。夜のうちから降り始めたようだ。先日の大雪ほどではないが、結局、一日雪は降り止まず。

こんな日は一日外に出ずに、ヴァン・ショーでも飲みながらクロフツの地味な倒叙推理小説を読んだりしていたかったのだが、 勤め人としてはそういうわけにも行かず、やむなく出勤。

夕方退社。雪の中をわざわざ出て来たのだから、ちょっと贅沢をするかな、と思い、雪の降る中を鮨を食べに行く。 にぎりを一通り、熱燗を一合とヱビスビール。かすごと雲丹が美味しかった。最後の巻きものは沢庵。

私の好みは万事安上がりにできているらしく、巻きものについても、 酢飯との相性の良さ、素朴さ、歯応え、手堅い美味しさからして、沢庵の新香巻きがベストだと私は思う。 いやまあ、干瓢巻きも、山葵巻きも、トロタクも良いものではあるが。

2014/02/13

昼食改善計画

朝から空を灰色の厚い雲が覆っていて、気温も低い。 いつもの目刺し納豆定食の朝食を済ませ、お弁当を適当に詰めて出勤。

今日のお弁当のおかずは、鰤あらの漬け焼き、大根のなます、梅干し。 大体毎日こんな感じである。小さめの弁当箱なので、十分くらいで食べ終わってしまう。 最近、これではいかんのではないか、と思い始めた。

私はもともと食に対する関心が薄い方なので、いい加減に済ませてしまっていたが、もう少し昼御飯を充実させるべきではないか。 いくら私が社畜系モーレツ型サラリーマンだとは言え、昼食にせめて三十分くらいはかけないと。 しかし、今より充実したお弁当を作る余力はなさそうだし、外食もあまり好きではない。 今のところ良い改善策は見つかっていないが、次の週末にでもゆっくり思案したい。

帰宅して、お風呂。 湯船の読書は「お菓子とビール」(W.S.モーム著/行方昭夫訳/岩波文庫)。 夕食の支度。冷蔵庫には鰤大根があと三食分くらいあるのだが、昨夜も鰤大根、今日の昼も鰤だったので、鶏腿肉を焼くことにする。 塩をふって大蒜とスパイスを揉み込んで焼き、余っていた林檎酢で適当にソースを作った。蕪も焼いて添える。 アルザスのリースリングの残りを一杯だけ。

夜は倒叙ものの古典、「クロイドン発12時30分」(F.W.クロフツ著/加賀山卓朗訳/ハヤカワ文庫)を読んだり。 明日はまた一日中、雪らしい。ずっと家の中で、ショコラ・ショーでも飲みながらクロフツを読んでいたいところだがなあ。

2014/02/12

アリガト

今朝も寒い。いつもの朝食のあと出勤。 水曜日なのでお弁当はなしで、近所のインドカレー屋にて。 昼休みの間に「ワインは死の香り」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)を読了。

「ワインは死の香り」はなかなか愉快な傑作だった。 ギャンブル狂の元英国海軍大佐が莫大な額の借金を返すために、 一万八千ケースという大量の高級ワインを盗み出すお話。 主人公のスノッブぶりと、コミカルなストーリー、シニカルな視線がいい。 原題は "Arigato" で、日本語の「ありがとう」。登場人物の一人、藤川勇太二佐の台詞である。

夕方退社。帰宅してまずお風呂。湯船の読書は 「お菓子とビール」(W.S.モーム著/行方昭夫訳/岩波文庫)。

夕食の支度。今日のメインは鰤大根。ついでにお弁当用に鰤の塩焼き、漬け焼きも作っておく。 アラというものは少量では売ってくれないので、うまく使うのに苦労する。 鰤大根が沢山できてしまった。 他にしらす大根おろし、長葱の味噌汁、御飯。食後に蜜柑を一つ。

2014/02/11

手抜き鶏すき

昨夜は 8 時頃に眠くなって、特に起きている理由もないものだから寝てしまったのだが、 朝起きたのはいつもと同じ時間だった。 朝食の支度。あれこれ入りの納豆、焙った目刺し、実家製の沢庵、御飯、大根の味噌汁。

朝風呂に入って、湯船で 「アガサ・クリスティ自伝」(A.クリスティ著/乾信一郎訳/ハヤカワ文庫)を読む。下巻、「第二次世界大戦」の章。 午前中はその続きを読んで読了。 クリスティの作品の中では最も読まれていないものの一つだと思うが、これは傑作だと思う。

昼食は白菜のサラダ、コロッケ、白菜のアーリオオーリオで、白菜の残りを片付ける。リースリングを一杯だけ。 図書館に本を返しに行き、ついでにスーパーで買い物。まだ雪かきの山があちこちに残っていて寒い。 帰宅して、そのあとは「ワインは死の香り」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)を読んだり。 注文していた "Stout Fellow -- A Guide Through Nero Wolfe's World" (O.E.MacBride 著 / iUniverse) が届いた。

二度目の風呂に入ってから、夕食の支度。 鶏すき鍋。砂糖を使わず塩、酒、醤油だけで作る手抜き、あるいは、大人の味ヴァリエーション。 鍋の中で鶏皮を温めて脂を出し、その脂で鶏肉の両面を焼いて、塩、酒、醤油で味つけする。 他のすき焼きっぽい具を入れ、しばらく煮て出来上がり。 具の水分だけで大抵は大丈夫だが、焦げつきそうなら水を足す。 一味唐辛子で食べるのがおすすめ。 スペインの赤ワインを一杯だけ。鍋のあとは饂飩。

2014/02/10

今日もコロッケ明日もコロッケ

まだ道路に雪が残っているが、通勤に差し支えない。残念だ。 徒歩通勤の途中で税務署に寄り道し、いつもより三十分ほど遅刻して出社。 午後は定例ミーティング。夕方退社。実際の気温より随分と寒く感じる。

帰り道の肉屋でコロッケを二つ買い(一個70円)、「コロッケの唄」を口遊みながら帰る。 しかし良く考えたら、今日もコロッケ明日もコロッケは、「ワイフもらって嬉しかったが」という唄なのだなあ。 アーハハハ、ハハハハ、こりゃおかし。

帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 湯豆腐で熱燗を五勺ほど。のち、コロッケ一つ、昨日の回鍋肉の残り、いただきものの韓国海苔、若布の味噌汁、御飯。

2014/02/09

日曜日

朝には雪は降り止んでいた。 いつもの納豆と目刺しの定食を用意して、雪が積もった外の様子を見ながら朝食。 猫は専用ホットカーペットで丸くなっている。 洗濯をしてから、朝風呂。 湯船で「アガサ・クリスティ自伝」(A.クリスティ著/乾信一郎訳/ハヤカワ文庫)を読む。 風呂を出る頃には、外は雲一つない快晴になっていた。

午前中は "And Four to Go" (R.Stout著 / Bantam Books)を読んだり。中編 "Christmas Party" を読了。 プロット自体はどうということはないが、 アーチーの結婚宣言に対してウルフが心配のあまりとんでもないことをしてしまうエピソードで、ウルフ・ファンは必読。 この中編の翻訳はアンソロジー「クリスマス12のミステリー」(A.アシモフ編/新潮文庫)にも収められている。 ただ、遠い昔に品切れになっていて、私も「百円均一棚で見つけたら買う本」リストに入れている。

昼食は、実家産のキャベツのサラダにいただきものの柚子ドレッシング、鶏腿肉の漬け焼き、白菜のアーリオオーリオ。リースリングを一杯だけ。 食後に珈琲。 午後は家事あれこれと読書など。 「ワインは死の香り」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)。

夕食の支度。黒酢をきかせた回鍋肉、いただきものの韓国海苔、白菜の糠漬、豆腐と若布の味噌汁、御飯。 晩酌はブリーチーズとナッツ類でスペインの赤ワインを一杯だけ。

結局、一日晴天で雪もかなり溶けてしまった模様。 出勤できないほどの雪が明日まで残ることを期待していたのだが、はかない夢だったようだ。

2014/02/08

雪見酒

朝起きると、外は雪。もう積もり始めている。 昨夜は食べ過ぎたので、朝食は珈琲だけ。 朝風呂。湯船の読書は「アガサ・クリスティ自伝」(A.クリスティ著/乾信一郎訳/ハヤカワ文庫)。 二人目の夫、マックスとの生活。

ベランダ側にテーブルを持ってきて、湯豆腐を用意し、雪見酒。 家の中から降る雪を見るのは楽しい。

午後も雪の勢いは一向にやまず。20cm 以上積もるという予報は当たりそうだ。 「昨日までの世界」(J.ダイアモンド著/倉骨彰訳/日本経済新聞社) 下巻の続きを読む。読了。 さらに "And Four to Go" (R.Stout著 / Bantam Books)より "Christmas Party" を読んだり、 またお風呂に入ったりして、のんびり午後を過す。

夕食も鍋料理。小鍋に豚肉を挟みこんだ白菜をぎっしり詰めて、水と酒少々で煮る。白菜は実家産。 自家製のポン酢と柚子胡椒で。リースリングを一杯だけ。 こんな冷える夜はやはり鍋だなあ。あとは雑炊。卵を割り落とし、もみ海苔。 こりゃたまらん、らん……

2014/02/07

ボンボン

今日も寒い。明日は東京も一日雪だそうで、今から楽しみだ。家に籠っているのが。 餅が一つ余っていたので、雑煮をメインにした朝食をとって、弁当を作り出勤。 確定申告書を入手するため、区役所を経由して徒歩通勤。

オフィスに着いた頃にはすっかり指がかじかんでしまった。 熱いお茶と、ウィスキーボンボンで身体を温める。 ボンボンを一つ食べたくらいでは仕事前にアルコール摂取したことになるまい。

夕方退社して、近所の洋食屋で生ビールを飲みながら、 昼間に古書店で入手した "And Four to Go" (R.Stout 著/ Bantam Books)を読む。 さらに近くで担々麺を食べて帰る。

今週も無事に週末に辿り着いた。 明日は雪。鍋で雪見酒といきたいなあ。

2014/02/06

必至の桂馬

今朝も非常に寒い。 いつもの通り目刺しと納豆の朝定食を支度して済ませ、適当にお弁当を詰めて出勤。 オフィスで「大学最中」のお裾分けをもらった。

同僚が言うには、「必死のパッチ」は関西ローカル過ぎて、ほとんどの人には通じないはずだ、 とのことである。そもそもかなり年配の人でないと「パッチ」が分からないだろう、と。

パッチとは股引のことなのだが、なぜ必死だとパッチなのかは私も知らない。 一説によれば、このパッチとは将棋の桂馬のことだと言う。 桂馬の効きは二股だからである。 そして、この桂馬で必至をかけられた状態が「必至の桂馬(パッチ)」で、 そこからは王手をかけ続けないと詰まされてしまう。出来過ぎているような……

夕方退社。外はやはり真冬。 帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 鰤の照り焼き、高野豆腐、白菜の糠漬。しらす大根おろしで、焼き餅を二つ。

ようやく必要な領収書が集まったので、確定申告書を書かねば。

2014/02/05

必死のパッチ

Mynd の iPhone アプリ が(ささやかに)ブレイクしたらしく昨日ユーザ数が急増したのだが、 どうやらそのおかげでサーバが落ち、朝の "Daily" メイルが配信されないトラブル。 オフィスに着いてみたら、朝から開発者たちは必死のパッチ (関西人かつプログラマにしか通じないギャグで申し訳ない)。 何とか昼頃に収束した模様。 嬉しい悲鳴、と言いたいところだが、この程度のことでパンクしているようでは、Facebook Paper は倒せないぞ。

夕方退社。今日は昨日よりさらに寒く、爽やかな冷気だ。 帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 高野豆腐とおひたし、鶏の付け焼きとキャベツの千切り、豚汁、御飯。 食後に蜜柑を一つ。晩酌はブリーチーズで赤ワインを一杯だけ。

2014/02/04

建設的なパラノイア

昨日は春のような温かさだったのだが、今朝は真冬。 午後、定例のミーティングが終わった頃、神保町にも雪が降り始めた。 どんどん雪の勢いが増して、夕方私が帰る頃がピークだったようだ。

夜は「昨日までの世界」(J.ダイアモンド著/倉骨彰訳/日本経済新聞社)を読んだり。 この本に「建設的なパラノイア」という面白い概念が出てくる。

著者がニューギニアの密林の奥地に鳥類調査に行ったときのこと、 ある巨木の脇にテントを設営しようと決め、現地人の助手に準備を命じた。 しかし、現地人たちは激しく動揺し、あの木の傍で寝るのは嫌だ、と主張した。 あの木は枯れており、いつ倒れてきて我々を殺すかも知れない、と言うのである。 著者は、この木は確かに枯れているが、腐ってもおらず、ぐらついてもいない、 風で倒れることもまずありえない、しかも風も吹いていない、と説得を繰り返したが、 現地人たちは怯え切っていて、設営は不可能だった。 しかし、著者は数ヶ月の観察活動の間に、何度も木の倒れる音を聞き、 その下敷になって死んだ現地人の話を聞かされて、あることに気付く。

現地のニューギニア人は森の中で野営することが多い。 おそらく一年に百日以上だから、四十年の人生の間には四千日以上の野営をする。 すると、千回に一回しか起こらないような極めてレアな事象でも、高い確率で起こることになる。 ちなみに、起こる確率が千分の一の独立な事象を千回繰り返したとき、 一度も起こらない確率は三分の一程度しかなく、四千回繰り返すならその確率は 2% 以下しかない。 つまり、ニューギニアの密林において枯れた大木の傍で寝る愚か者は、若死にする。

現地人たちの被害妄想としか思えなかった感覚の合理性に敬服した著者は、 このことを「建設的なパラノイア」と呼んで、帰国後の普段の生活でも肝に銘じたという。 このような「有益な妄想」とでも呼ぶべき、起こる確率が非常に低い危険を慎重に避ける傾向は、 世界各地の伝統的社会(原始の暮しを保っている社会)において、数多く観察されているそうである。

2014/02/03

月曜日

いつもの納豆、目刺し、糠漬、味噌汁、御飯の朝定食ののち、お弁当を適当に詰め、 猫のお腹を撫でて、出勤。今日は四月なみに気温が上がるらしいが、朝はひんやりとしてそれほどでもない。 月曜日は休み明けで低調。

夕方退社。春のように温かい。 しかし明日からはまた厳冬で、東京でも雪が降るかも知れないとのこと。 急激な気温変化は、初老を越した老体に辛いのだがなあ。 帰宅して、まずお風呂。湯船の読書は「アガサ・クリスティ自伝」(A.クリスティ著/乾信一郎訳/ハヤカワ文庫) 。

夕食の支度。 鶏肉と実家の畑で採れた長葱を鍬焼きにする。 他にひじきと大豆の五目煮、白菜の糠漬、 これまた実家の畑の何だかよく分からない菜っ葉の味噌汁、御飯。 食後に蜜柑を一つ。晩酌にナッツ類などで赤ワインを一杯だけ。

2014/02/02

年越し

田舎の母から一日早いが「年越し」の巻き寿司などあれこれが届く。

私の生まれた村はあまりに田舎なので、精緻な祭祀や儀式のシステムを持った風習はない。 残っていないのではなくて、昔から存在しないのだと思う。 しかし、立春の前日を年越しと呼ぶところからして、 農作業と陰暦に結びついた季節の節目は残っているらしい。

そんなわけで昼食は、母の手製の巻き寿司、稲荷寿司、紅生姜。日本酒を冷やで五勺。 明るい日差しの中で飲む酒はうまい。毎日こうだといいのだがなあ。

午後は「昨日までの世界」(J.ダイアモンド著/倉骨彰訳/日本経済新聞社)や、 「アガサ・クリスティ自伝」(A.クリスティ著/乾信一郎訳/ハヤカワ文庫) を読んだりして過す。 クリスティは離婚後、一人旅を決意。オリエント急行に乗ってバクダッドへ。

夕食はうちの田舎の畑で採れた白菜でピエンロー。のち雑炊。 アルザスのリースリングを少々。いい日曜日だ。毎日こうだといいのだがなあ。

2014/02/01

焼売

昨夜は外食で食べ過ぎだったので、朝食は珈琲、ヨーグルト、蜜柑であっさり済ませる。 定例のデリバティブ研究部会自主ゼミに出かける。 Levy-Khinchin 標準形定理の証明のつづき。さらに再来週につづく。

昼食は自主ゼミ参加メンバで、焼売が名物の中華料理屋にて。担々麺と焼売。 帰宅して、昼の高いうちからビールを一杯。 天気の良い日に、明るい日差しを見ながら飲むビールはうまい。 いい休日だなあ、と思っていたら眠くなってきたので、昼寝をする。

夕食は、豚肉の漬け焼きを作り胡麻を和えて豚丼、菠薐草のおひたし(鰹節)、糸若布と油揚げの味噌汁。 のち、ブリーチーズで赤ワインを一杯だけの晩酌。

夜の読書は 「昨日までの世界」(J.ダイアモンド著/倉骨彰訳/日本経済新聞社)。 相変わらず老猫はホットカーペットで良く寝ている。