「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/04/30

教養をひけらかす

今日は自宅での仕事をサボって、オフィスに遊びに行く。 昼食はもちろん、神保町のどこかの店のカレー。 午後は定例のミーティングに出た他は、 特に仕事らしいことはせず。 夕方退社して、近所の洋食屋にて夕食。 今日も、小学校の校長先生のような、 小柄で怖そうな眼鏡のマダムが、ビシビシとフロアを仕切っておられた。

帰宅してお風呂に入り、 湯船で 「食は広州に在り」(邱永漢著/中公文庫) を読む。邱永漢は今や、 亡くなったことでもあるし、世間での位置付けは 「お金儲けの神様」みたいなところだと思うが、 直木賞だって受賞している小説家である。 また、美食家としても有名で、 食関係の著書では何と言っても、この「食は広州に在り」だろう。

邱永漢自身が、「食は広州に在り」では漢学の素養を一所懸命見せびらかしていたね、 と、どこかで書いていたと思うのだが、読んでみるとそうでもない。 その頃は、正宗白鳥が井上靖を「漢学の素養がない」と叱ったりしていた時代だったのだから、 というような文脈だったと記憶しているが、 そんなに漢学の素養をひけらかしているようでもなく、 むしろ逸話を楽しげに次々開陳していく若々しさが好ましい。 若者は自慢気なくらいで丁度良い、としたものだ。 邱永漢が「食は広州に在り」を書いたのは三十代前半くらいだから、 その頃から「酒の肴・抱樽酒話」(青木正児著/岩波文庫) みたいな博覧強記と格調高さだったら、それこそ嫌味だったのではないか。

2013/04/29

オムライスとチキンライス

毎日のことだが今日も良く寝た。 今日も良い天気のようだ。 朝風呂、仕事、昼食、仕事、夕風呂、夕食、読書。 と書けば、ほとんど毎日正しい日記なのだが、 今日もその通りだった。

湯船の読書は、 朝は "The Phantom Tollbooth" (N.Juster 著/ Yearling Classic), 夕方は "The Signal and the Noise" (N.Silver 著/Penguin).

湯上りに冷奴としらすに自家製ポン酢でビールを飲んだあと、夕餉の支度。 たまに作らないと卵料理は腕が鈍るので、夕食のメインにオムライス。 具は蒸し鶏の残りと玉葱。 オムライスを作るときに、分かっちゃいるけどチキンライスを作り過ぎて、 常に、オムライスにおかずのミニ・チキンライス付きになってしまう。

2013/04/28

ブドウ糖

ああ良く寝た。 ゴールデンウィーク旅行者数は過去最高の二千二百八十万人に上る見込みです、 というニュースを読みながら、 いつもの納豆定食の朝食。 洗濯を仕掛けてから、朝風呂に入る。 その後、午前中はお仕事。

昼食は今期初、冷麺。具は豚スペアリブ肉と、胡瓜の千切り、卵の薄焼きの千切り、 新生姜の甘酢漬けの薄切り。 少し昼寝をしてから、午後もお仕事。 思ったように進まず、 これは糖分が足りないからに違いない、 脳のエネルギー源はブドウ糖だけなのだから、 きっとそうだそれしかない、と思って、 途中でおやつにパン・オ・ショコラを買いに行ったり。 ついでにアップルパイも買ってしまった。 夕方終了して、またお風呂。

湯上がりに、油揚げに葱味噌をつけて網焼きしたものでビール。 仕事のあとのビールはうまいなあ。大して捗ってないけど。 そのあと、冷奴(生姜)、しらすに自家製ポン酢、御飯、ピーマンの味噌汁。

2013/04/27

普通の土曜日

昨夜は睡魔に襲われて 9 時頃に寝たのだが、 気付いたら朝の 8 時。良く眠れ過ぎて怖い。 珈琲とヨーグルトだけの簡単な朝食のあと、 朝風呂に入ってから、午前中は軽く仕事。

昼食は菠薐草とパンチェッタのスパゲティーニ・アーリオオーリオ、 豚のスペアリブの煮豚、オリーヴの実のオリーヴオイル漬け、 白ワインを少々。 また少し昼寝してから、 午後も少し仕事。 夕方になって買い出しに行く。 今夜のメインは蒸し鶏。

またお風呂に入ってから、夕食の支度。 蒸し鶏をしかけておいて、 その間に油揚げに葱を詰めて網で焼いたものでビールを一杯。 労働のあとのビールはうまい。 蒸し鶏ができあがったところで、 冷奴に細葱と自家製ポンズ、新生姜の甘酢漬け、 細葱のチキンスープ、御飯。 食後にグレープフルーツに似た国産の柑橘類。名前は忘れた。

2013/04/26

"A Right to Die"

今日も温かい。相変わらず良く眠れ過ぎて怖い。 朝食は、珈琲とヨーグルトのあと、 ごま鯖の塩焼き、新生姜の甘酢漬け、人参の糠漬、菠薐草と油揚げの味噌汁、御飯。 昨夜作った酢豚をメインにお弁当を詰めて、出勤。 連休前の週末らしく、もう一つ気分の乗らない感じで過し、夕方退社。 近所で髪を切ってもらって、 ついでに近くでカレーを食べて帰る。

散髪中の読書は、 "A Right to Die" (R.Stout 著/ Bantam Books). かつて「料理長が多過ぎる」に脇役で登場した黒人の少年が、 この "A Right to Die" ではコロンビア大学の助教授になっていて、 既にその息子も成人している。 その息子に婚約者の白人女性を殺した嫌疑がかけられ、 ネロ・ウルフが事件解決に乗り出す、というお話。 "Too many cooks" は 1938 年出版、 こちらは 1964 年出版なので、外の世界でも二十六年も経っているのだ。 ちなみに、スタウトが推理小説でデビューしたのは四十代の終わり頃なのだが、 その後、八十八歳で亡くなる直前まで四十年間コンスタントに書き続けた。 かなり驚くべきキャリアである。

それはさておき、 1960 年代の公民権運動と黒人差別の背景の中で、 ウルフやアーチーがどういう発言をして、どのように振る舞うかが、 この小説に特別な興味を加えているように思う。

2013/04/25

ピックの定理

とあるブログ で「ピックの定理」なるものを知る。 二次元の格子点上に頂点を持つ(単純)多角形の面積は、 内部に含まれる格子点の数、 プラス、辺上の格子点の数の半分、マイナス 1 に等しい。 綺麗な結果だし、いかにもうまい証明がありそう。 三角形の時にだけ示すのは、 暇つぶしに丁度良いくらいのパズルかも。 私なら長方形で囲んじゃうかなあ。

2013/04/24

春雨

今日はかなり温かいけれども、雨。 寒いと言っては良く眠れ、 温かいと言っては良く眠れ、 雨だと言っては良く眠れる。

夕方退社して、帰宅。 帰り道に買ったごま鯖に塩をしておいてから、お風呂に入る。 湯船の読書は、 "The Signal and the Noise" (N.Silver 著/Penguin) . 私は英文を読むのが遅いので、 こういうのは読んでいる内に翻訳が出ちゃうことが多いんだよなあ…… と思いつつ。

夕食の支度。 御飯を炊いて、 ごま鯖を焼き、冷奴(生姜と茗荷)、細葱入りの卵焼き、細葱のスープ。 酒を冷やで五勺ほど。 食後に伊予柑を一つ。

2013/04/23

シグナルとノイズ

まだ朝夕の風は冷たい。 夕方帰宅して、お風呂に入り、 届いたばかりの "The Signal and the Noise" (N.Silver 著/Penguin) を湯船で読む。

シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」 から文章を引いて当時の「予測」の考え方を説明しているところで、 当時は "predict" と "forecast" の意味がはっきり分かれていた、 と書かれているのを読んで、「ほほぉ」と思ったのだが、 これまでにもどこかで何回か同じことを知って、その度に「ほほーう」と感心したような気もする。 "stochastic" の語源なんかも、違う本で読むたびに新たに感心してるような。 私くらいの歳になると、同じことを何度も新鮮に感心できる。 老化による物忘れにも利点はあるものだ。

お風呂上がりに、冷奴で白ワインを少々いただきながら、 御飯が炊けるのを待つ。 夕食は、昨日作った豚バラ肉と長葱の煮込みに、 昨日からそのスープに漬けておいた茹で卵で、 豚バラ丼。葱のスープを添える。食後に伊予柑を一つ。

2013/04/22

パーソー

今朝も寒い。天気が良いので昼間の気温は上がるそうだが。 いつもの納豆朝食ののち、 お弁当にちりめんじゃこと大葉と茗荷だけの貧乏散らし寿司を作って出勤。 午前、午後と粛々とお仕事。 夕方退社。 豚バラ肉と長葱を買って帰る。

帰宅して、鍋に長葱一本分と豚バラと大蒜二欠けを入れ、 醤油と水を注ぎ、余った赤ワインを足し、 火にかけておく。 その間にお風呂に入り、御飯を炊く。 夕食のメインはこの豚バラ煮込み。 私はこの料理を 「檀流クッキング」(檀一雄著/中公文庫)で知って、 名前は「パーソー」だと思い込んでいたのだが、 今日その箇所を読み直したら、違う料理だった。 (さらに、レシピも大蒜ではなくて椎茸だった。) この煮込みは、邱永漢が檀一雄に直伝したという手抜き料理で、 特に名前はないようだ。 パーソーは似たような料理だが、挽肉を使う。

2013/04/21

鮨をにぎる

冬のように寒い一日。 また寝過ぎたので、珈琲とヨーグルトだけの簡単な朝食。 朝風呂に入って、 湯船の読書は "A right to die"(R.Stout 著/Bantam Book)。

昼食には、 昨日とっておいたスープストックを使って、トマトのリゾットを作る。 食後しばらく昼寝。 午後は家事のあれこれのあと、買い出し。

そろそろ鯵のシーズンである。 九州からいい魚が入っていると言うのだが、 「関あじ」が一匹二千円。 来たよバブルが。 労働を切り売りして暮らす持たざる者の悲哀を感じながら、 一匹二百円の真鰺を買う。 そっちの真鰺は 10 倍美味いのかい?と、捨て台詞。 帰宅して、真鰺を三枚に下ろし、 身二枚と中骨に塩をしておく。 さらに、新生姜を薄切りにして、甘酢漬けにした。

夕食には、鯵の中骨を焼いて、冷やで酒を少々。 飲んでいる間に、身二枚の方を酢漬けにしておき、 にぎり鮨にする。 鮨と言うよりは、お結びに生魚が乗っているね、 くらいのレベルなのだが、それもまたよし。 新生姜の甘酢漬けと、溶き卵の澄まし汁も添える。 食後に伊予柑を一つ。

2013/04/20

六つの餃子

今日も寒い。 ずっと寝ていたいところだが、やむなく出動。 定例のデリバティブ研究部会の自主ゼミと、 そのあとのランチ。 名物の餃子のサイズが予想以上に大きく、 六つも食べたらお腹いっぱい。 四つという選択肢がある時点で、気付くべきだった。 帰宅して、二時間くらい猫と昼寝。

目覚しにお風呂に入ってから、夕食の支度。 昼が重かったので、あっさり。冷奴(茗荷)、じゃこ入り卵かけ御飯、 胡瓜の糠漬、切干し大根の味噌汁。

夜は、鶏ガラでスープストックをとったり。

2013/04/19

ブレイク

また寒くなった。 冷たい北風が吹きつける一日。 朝食の支度をして、お弁当も作り、出勤。 午前、午後とひたすらにお仕事。

夜はオフィスの近所で、 メンバ全員とゲスト少しで弊社一周年記念の会食。 相変わらず謎の赤字会社のまま低空飛行中ですが、 無事で一年が過せたことは祝うに値する慶事と言えましょう。 個人的には次の一年も、何とかクビにならないよう頑張りたい……いや、 もっと前向きに、今年こそブレイクしたい。 せめて、窓際の日の当たるところに無造作に「十四代」とか置けるくらいには。

2013/04/18

英文書き

初夏みたいな陽気。 午前午後と英語のドキュメント作成に励む。 気持ちを盛り上げるために、合間に "The Elements of Style" (Strunk Jr. & E.B.White 著/Allyn and Bacon) や、 "The Elements of Technical Writing" (G.Blake & R.W.Bly 著/ Longman) を読んだり。夕方退社。

帰宅してまずお風呂に入ってから、夕食の支度。 ミネストローネと、ウッフ・アン・ムーレット(ポーチド・エッグの赤ワインソース)。 でもやっぱり米が食べたくなって御飯にたらこなど。 お箸の国のひとだもの。 食後に苺を少し。

夜の読書は "A right to die"(R.Stout 著/Bantam Book) など。

2013/04/17

道草プロジェクト

いきなり初夏のような陽気。 水曜日はお弁当なしなので、昼食は近所のインド料理屋にて。 そして水曜日は道草デー。 このささやかな道草プロジェクトは良い結末を迎えたので、ここで終了。 明日からは、かなり締切の厳しい仕事にとりかかるので、 来月下旬まで道草デーはなしの予定。 夕方、退社。

帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 冷奴(茗荷と葱に自家製ポン酢)で冷酒を少々ののち、 卵と葱のチリソース麺。 食後に苺を少し。

2013/04/16

昼寝

今日もあたたかい。 お弁当のサンドウィッチを作って出勤。 今日はチーズと胡瓜、ロースハムと玉葱。 出社したものの、あまりに眠い。 これが春眠と言うやつか……あるいは、更年期障害。 昼休みにうたたねをしたのが良かったのか、 午後は頭が冴えた。昼寝は正義。夕方、退社。

帰宅して、まずお風呂。 湯船の読書は "A right to die"(R.Stout 著/Bantam Book). 夕食の支度。 御飯を炊いて、トマトのスライスに胡麻油ベースのドレッシング、 ちりめんじゃこ大根おろし、ハムエッグ丼、葱と大根の味噌汁。

2013/04/15

パンの耳

今日は急にまた温かくなった。 いつもの納豆定食を作って食べてから、 お弁当のサンドウィッチを作って出勤。 中身はスクランブルドエッグと、胡瓜&ロースハム。 最近、サンドウィッチ弁当がお気に入りなのだが、 パンを一斤買うと二日続けて作ることになるのが難点。

出勤してお仕事。 昼休憩に新刊書店で 「愛の断想・日々の断想」(ジンメル著/清水幾太郎訳/岩波文庫)を、 古書店で "A right to die"(R.Stout 著/Bantam Book) を買った。 夕方退社して、徒歩で帰る。

帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 昨日のコック・オ・ヴァンの残り。 ふかし新じゃがにバタと、 サンドウィッチを作った時にできたパンの耳を焼いて、添える。 意外と美味しいな、パンの耳。 サンドウィッチの具の残りがいい感じのアクセント(笑)

2013/04/14

コッコバン

昨夜は、幸四郎の勧進帳を観て、 なんだか厄を払ったような、 「こいつは春から縁起がいいわい」的な感じだった。 そう言えば、三人吉三は来月の演目なのだが。

ああよく寝た。 あまりに寝過ぎて、珈琲だけの朝食。 朝風呂に入ってから、家事のあれこれと、合間の読書。 「ネロ・ウルフの殺人交響曲」(R.ゴールズボロ著/井口恵之訳/二見文庫) など。

昼食は、塩鯖、納豆(葱、ちりめんじゃこ)、 胡瓜と茗荷の糠漬、大根ともやしの味噌汁、御飯。 午後も同じ調子で過す。 玉葱と人参が残っていて、少し飲んで飲みさしてしまった赤ワインがけっこうある。 これを一挙に処分するには……コック・オ・ヴァンだな、 と思い、鶏を買いに行く。 夏に放し飼いにされていた雄鶏を冬に締めて作る料理だということは、 知ってはいるが、街暮らしなのでそうも行かない。 やむをえず、一羽分のガラを70円ほどで買い、 あとはちょっといいところの骨付き腿肉のぶつ切りを 500 円分ほど買って帰る。 血の代わりにレバを使うとこくが出て良いらしいが、 そこまで細かく気をつかう類の料理でもないだろうから、 今回は手抜きさせてもらう。

夕食は胡瓜と人参のサラダ、カルボナーラ、コック・オ・ヴァン、 ワインを一杯だけ。 食後に苺を少し。

2013/04/13

柝の音

ああ良く寝た。 珈琲で一服してから、朝風呂。 最近の湯船の読書は、マクロ経済学の入門書。 午前中は、 「クイーンズ・コレクション1」(E.クイーン編/ハヤカワ・ミステリ文庫)より、 中編「殺人鬼はどの子?」(R.スタウト著/山本やよい訳) を読んだり。

昼食は御飯を炊いて、 塩鯖、冷奴(茗荷)、大葉入りの卵焼き、胡瓜の糠漬、もやしと葱の味噌汁。 食後しばらく昼寝。少しのつもりだったのだが、たっぷり二時間。 午後は歌舞伎関係の資料や、 「歌舞伎はともだち [入門編]」(柝の会&ペヨトル工房編/ペヨトル工房 夜想EX) を読んで気分を盛り上げる。 一応、黒っぽいスーツを着てネクタイを締めて、出動。

夕方から銀座に出て、長らくお久しぶりの歌舞伎座へ。 「辨松」のお弁当を買って、夜の部を観劇。 「盛綱陣屋」と「勧進帳」。 三年間に渡る改装工事を終えての柿落しということで、 歌舞伎と言えばこれ、という定番の演目がしばらく続きそう。 今月の朝の部には「熊谷陣屋」、昼の部には「弁天娘女男白浪」など。 来月は「寺子屋」、「三人吉三」、「先代萩」、「郭文章」、「二人道成寺」など。 毎日が豪華御節料理みたいな感じではあるが、それもまたよし。 折角なので、幕見なども利用してできるだけ観に来るかなあ。

2013/04/12

新社会人の毎日

作業中に、 普段なら見ることすらなさそうなインタネット上の記事が目に入って、 つい、読み込んでしまうことがある。

新社会人の皆さんは、 各企業に散っていった知り合いから山のように合コンのお誘いを受け、 金曜土曜日曜のコンパはもちろん、平日もコンパの間にお仕事という毎日でしょう。 そんな超多忙な日々を楽しく乗り切る秘訣を紹介! といった感じの記事をターミナルの日本語フォントで読んでは、 非アルキメデス的な距離空間に彷徨い込んでしまったような気持になる今日この頃です。

「CAと合コン」というニュアンスは何となく分かるのだが、 これの女子版は「代理店と合コン」なのかあ…… (あってますか?)

2013/04/11

ラッダイト

今日はちょっと寒い。久しぶりにコートを着て出勤。 昼頃には小雨も降って、肌寒い一日。 五月の連休の合間の平日も休んで十連休にしようかなあ、 どうしようかなあ、うふふ、とか、 サラリーマンらしい楽しい想像に耽っていたら、 今日も一日が過ぎてしまった。夕方退社。

帰宅してお風呂に入ってのち、夕食の支度。 ミネストローネ(新じゃがと人参と玉葱とトマトとパンチェッタ)を作り、 のちカルボナーラ。食後にパイナップルと、チーズを少々とワイン少々。

昨日、メインに使っていた ubuntu ボックスが故障したのをきっかけに、 サーバも片付けて、ノート PC (MacBook Pro) だけにしてみた。ワーオ、すっきり。 昔の人なので、技術的な興味があるなら当然、 自宅には常時 4 台くらいコンピュータが稼動しているものだ、 という思い込みがあったのだが、 今の若者を見ていると、ギークでも自分で持っているのは Macbook Air と ガジェット類だけ、みたいな人が多いみたい。 それに、最近の私は情報弱者であることを積極的にアピールしたい感じなので、 身の周りにはできるだけコンピュータやガジェット類を置かないようにして行きたい。

しばらくしたら、 「おや、テーブルに置いてある、あのボタンが沢山あるアルミの板はなんですか?」 くらいの発言をして、 名人伝 を気取ってみたい。

2013/04/10

数学者の本棚

水曜日は余裕を持って、午前、午後と道草的なお仕事。 昼食は欧風カレー屋にて。

昼休憩に「書泉グランデ」で開催中の 「数学者髙橋陽一郎先生の本棚フェア」 を見る。 これは「数学者の本棚」というシリーズものの企画で、 既にもう第 9 弾らしい。 私としてはもちろん(不肖の、と接頭語がついてしまうが、一応は弟子なので)、なるほどなるほど、という感じなのだが、 普通からすれば、かなり癖のある面白い選書だと思う。 神保町近辺で数学に興味のある方は是非一度見に行かれてはいかが。

夕方退社。帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 昼食を食べ過ぎたので、夜はあっさり。 柳葉魚を焼き、じゃこ大根おろし、 豆腐と葱の味噌汁、御飯。食後に瀬戸香を一つ。

自宅のメイン PC がお亡くなりになった模様。 もう何年も使っていたので、やむをえないか。 それに、春は何故か PC が壊れがちな季節だし(ですよね?)。 私は常にデータのバックアップをしているので、何ら問題はないのだが、 少々面倒であることは確か。 特に、新しい PC を買う手間が一番面倒なので、 普段はサーバ業務と数値計算実験用に使っている大型マシンをモニタにつなぎ、 X を起動。 おお、さすがにさくさく。 新しいマシンを買ったかのような嬉しい錯覚。

2013/04/09

ポケット辞書

すっかり春だなあ。 出社してお仕事。 昼休憩は持参のお弁当を食べながら、 いつものように "Letters from a Stoic" (Seneca 著/R.Campbell 訳/Penguin Classics) を少し読む。

読書のときの辞書として、自宅から A.S.ホーンビーの 「新英英大辞典」のミニ版 を持ってきているのだが(高校時代に買ったもの)、字が小さくて老眼に辛い。 最近、何故かポケット辞書にぐっと来て、 自宅での読書のお供に "Oxford Learner's Pocket Dictionary" を買ってしまったものの、 これまた上のミニ版どころではない字の小ささで、 拡大鏡が欲しくなるくらい。 歳はとりたくないものだ。 ああ、電子辞書とかアプリの話はよしていただきたい。 私は情報弱者なのでパピルス製の辞書でないと心穏かでおられんのじゃよ。

夕方、退社して、歩いて帰る。 帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 骨付きラム肉をジンギスカン風のたれで玉葱ともやしと一緒に焼く。 ギネスを一杯だけ。 のち、冷奴(生姜)、卵かけ御飯にちりめんじゃこと大葉、菠薐草の味噌汁。 食後にパイパップルを少し。

夜の読書は 「黒い山」(R.スタウト著/宇野輝雄訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1828)。

2013/04/08

月曜日

月曜日は低調…… 何とか私なりの和風フル・ブレックファーストとお弁当は作ったけれども。 今日は良い天気。 「四季の味」の最新号を買った。 夕方退社して、歩いて帰る。 この時間はまだちょっと冷えるかな。

帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 トマトのスライスに大葉を刻み、胡麻油ベースのドレッシング、 浅蜊のスパゲティ(昨日は赤いボンゴレだったので、今日は白いの)。 メインは骨付きラム肉。 クミンとパプリカをもみ込み、茹でた新じゃがと人参にバタを塗ったものと一緒にオーヴンで焼く。 ワインを少々。食後にパイナップルを少し、チーズも少し。

夜の読書は 「黒い山」(R.スタウト著/宇野輝雄訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1828)。

2013/04/07

いつもキャヴィアとは限らない

夜の間に嵐は過ぎ去ったのだろうか。 今日は良い天気。風は強そうだが、家にいる分には問題ない。 また、あまりに良く眠れ過ぎて、寝坊。 珈琲、ヨーグルト、パイナップルだけの朝食。 朝風呂に入って、昼までは読書と家事。 「白い国籍のスパイ」(J.M.ジンメル著/中西和雄訳/祥伝社ノンポシェット)。

昼食は、浅蜊とトマトのスパゲティ。 デザートにチーズ三種と赤ワインを少々。 午後も読書と家事。 夕食は御飯を炊いて、だしを引き、 鰤の漬け焼き、マイクルのキャベツ、冷奴(大葉、生姜、茗荷)、 ちりめんじゃこと大根おろしに自家製のポン酢、 菠薐草と油揚げの味噌汁。 食後に瀬戸香を一つ。

「白い国籍のスパイ」は、料理とミステリ、というお題では必ず挙がる書名なので、 名前だけは知っていたが、最初に強い興味を持ったのは、 開高健が「最後の晩餐」(光文社文庫)の中で絶賛していたからだったように記憶している。

洒脱でスマートで汎ヨーロッパ人的な銀行家だった主人公が、 第二次世界大戦の中、否応なく二重三重のスパイに仕立てあげられ、 危機に巻き込まれてはその才覚で見事に困難を切り抜けていく、 というエスピオナージュ。 変わっているのは、主人公が無類の料理好きで、 場面場面で料理の腕をふるうところだ。 主人公はこうつぶやく。 「このいやな戦争を生きのびたら、 回想録を出版社に売ってやろう。献立表も全部つけて!」。 そして実際、この小説には料理のレシピのページが挟み込まれていて、 巻末には料理名とその料理が出てきた箇所の索引までついている。 凡庸な言い方だが、こういう「遊び」、あるいは「余裕」 がこの小説の美点だろう。 (しかし、ノンポシェット版の養老孟司のあとがき解説によれば、 最初の翻訳ではレシピの部分が割愛されていたようだ。 ああ、日本の出版社の余裕のなさよ。)

また、実在の人物があちこちに登場するのも面白い。 例えば、ジョセフィン・ベイカー がかなり重要な役どころで出てきて、 「必ずしもキャビアじゃなくちゃならない、ってものではありませんわね」 と言う。 これが小説の原題の "Es Muß nicht immer Kaviar sein" (英語なら "It can't always be Caviar", 仏語なら "C'est pas toujours du caviar") になっている (どうして「白い国籍〜」みたいなつまらない邦題になっちゃったのかは謎)。 また、信じ難いことに主人公トーマス・リーヴェンも実在の人物、 と言うのは言い過ぎだが、少なくともモデルが存在するようだ。 そのインタビュー記事を読んだという開高健によれば、 性格は真反対のようだったとのことだが。

開高健を始め、この小説を高く評価する通人は少なくない。 多分それは、この表面的には愉快痛快でサーヴィス満点の小説がただのエンタテイメントではなく、 戦争と正義について、まっとうな人間のまっとうな生き方とはなにかについて、 通奏低音のように静かに語っているところに、 自分は気付いた、と思わせてくれるからだろう。 人生にはいつもキャヴィアがあるとは限らないのだが、 分別を持ち、もっと考えることは、いつも可能なのである。

2013/04/06

春の嵐

爽やかに起床。 パンが残っているので洋風の朝食。 珈琲、トーストにバタ、スクランブルド・エッグ、 レタスのサラダ、ヨーグルト、八朔を一つ。

予定されていた朝の自主ゼミは急遽延期。 今日から明日にかけて春の嵐になるという予報なので、 まだ天気の良いうちに洗濯を済ませる。 朝風呂に入って、湯船で 「世界短編傑作集5」(江戸川乱歩編/創元推理文庫)より 「証拠のかわりに」(R.スタウト著)を読む。 図書館に本を返しに行き、スーパーで買い物をして帰宅。 段々と風が強くなってきている。

昼食は、トマトのスライスにオリーヴオイルと塩胡椒、 レトルトを使ったカレーライスに軽く湯通しした菠薐草のトッピング、 ビールを一杯だけ。食後に瀬戸香を一つ。 午後も読書など。 「白い国籍のスパイ」(J.M.ジンメル著/中西和雄訳/祥伝社ノンポシェット)。 雨が降り始めた。

夕食は御飯を炊いて、 冷奴(茗荷、大葉、生姜)、純粋ポテトサラダ、 卵かけ御飯にちりめんじゃこと大葉の刻み、浅蜊の味噌汁。 食後にパイパップルを少し。 晩酌は生ハムでワインを一杯だけ。

2013/04/05

アービトラージ

今日も温かい。すっかり春だ。 出社してお仕事。 わりと大きなデータ取りをしているので、 どうしても作業サイクルが長くなる。 ボッケリーニなど聞きながら気長に作業。 ボッケリーニを聞くとお腹が減るのは私だけだろうか。

少し早めに退社して、銀座へ。 鰻屋で鯛茶漬の夕食。鯛と漬物を肴にビールを一杯だけ。

夜は有楽町で映画「キング・オブ・マンハッタン」を観る。 リチャード・ギアがゴードン・ゲッコーばりの投資家を演じるサスペンスだとか。 この映画はビジネス・スーツを着て行くと料金が千円に割引されるそうだ。 シャツにネクタイを締めてはいたのだが、 カーディガンにジーンズだったもので正規料金。

2013/04/04

マイクルのキャベツ

昨日と打って変わって、また急に春めいた一日。 気分を変えて朝食を洋風にしてみた。 トマトと胡瓜とレタスのサラダ、 スクランブルド・エッグ、トーストにバタ、 珈琲とヨーグルト。お弁当もサンドウィッチ。 中身は生ハム、チェダーチーズ、胡瓜、トマト。

昼休憩に神保町を散歩して、「古本まつり」が始まったのだな、と知る。 靖国通りの歩道に古本の露店が沢山出ている。 某古書店で雑誌「EQ」のバックナンバを買ってオフィスに戻る。 1983 年 3 月号 No.32。 「苦いパテ」(R.スタウト著/高見浩訳)が掲載されていて、表紙もお洒落。

夕方退社して、徒歩にて帰宅。 お風呂に入ってから、夕食の支度。 トマトのスライスにオリーヴオイルと塩と胡椒、 じゃが芋だけの純粋ポテトサラダ、 伊丹十三の言うところの「マイクルのキャベツ」、 しらすと茗荷と大葉のまぜ御飯、菠薐草と油揚げの味噌汁。 食後に、味噌汁に御飯とはあわない気がするが、 台所事情によってチーズと赤ワインを少々。

2013/04/03

道草

週の中日の水曜日なので、 道草的な勉強をする一日。 20 パーセント・ルールと言うほどでもないが、 水曜日は「道草」をすることにしている。 月曜日はぐったりしていて、火曜日はまだ火曜日かと思っていて、 水曜日は道草で、木曜日は明日は金曜日だぞと思っていて、 金曜日はそわそわしているので、 いつ仕事をしているのやら。

昼食のためにオフィスを出たら、外は丁度、嵐。 しばらく歩いたら凍えてきて、 他の店に行くつもりだったのに、スマトラカレー屋に漂着。 座ったとたんに出てくる、スープの温かさに惹かれて。 三省堂の古書市で 「濃紺のさよなら」(J.D.マクドナルド著/深町真理子訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1004) を買って、オフィスに戻る。

「濃紺のさよなら」"The deep blue good-bye" はトラヴィス・マッギーものの第一作。 ちょっと検索したら、 オリバー・ストーン監督、レオナルド・ディカプリオ主演(もちろんトラヴィス・マッギー役) で映画化の計画があったようだ。 2011, 12 年あたりの公開を目指していたものの、進捗は思わしくなく、 昨年の春の時点では、ポール・グリーングラスが監督に興味を示していたとのこと。

午後も同じ調子で過して、夕方退社。 もう雨は止んでいたので、徒歩で帰る。 帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 レタスと胡瓜とトマトのトスド・サラダ、 パンチェッタのカルボナーラ。 食後にチーズを少々と赤ワインを少し。 夜は静かに 「黄金の蜘蛛」(R.スタウト著/高橋豊訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 177) を読んだり。

2013/04/02

雨の一日

今日も寒い。朝から雨。 第二次アフガン戦役時マイワンドの激戦で受けたジーザイル弾の古傷が痛む。 傷の場所は肩なのか脚なのか、はたまた腕なのか、それは言うまい。 家にいられるなら雨の日は大好きなのだが、 外出するのは嫌いだ。 しかし、やむをえない。 今日も味噌代とキャットフード代を稼ぎに行かねば。

納豆定食の朝食をとり、お弁当を作って出勤。 夕方退社して雨の中を帰宅。 お風呂に入ってから夕食の支度。 冷奴(茗荷、生姜、大葉)で燗酒を五勺ほど。 冷奴があればこの世は幸せ。 鰤の塩焼、卵とレタスの炒飯。食後にパイナップルを少し。

夜は「黄金の蜘蛛」(R.スタウト著/高橋豊訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 177) を読んだり。

2013/04/01

新年度

季節のせいだろう、いくらでも眠れる。また寝坊。 簡略化した朝食を済ませ、お弁当を詰めて慌てて出勤。

いつの間にやら四月一日、弊社も新年度だ。 会計上はともかく業務上は特に節目らしきものがないのだが、 昨年の四月一日から営業開始したので、 一応の区切りではあるだろう。 出社して今日も、楽して儲ける方法はないかなァ、と考えていたら、もう夕方。 帰らなきゃ。

帰宅して、まずはお風呂。 湯船の読書は、 「贅沢な食卓の話」(やまがたひろゆき著/光文社文庫)。 お風呂上がりにパイナップルを少し食べてから、夕食の支度。 冷奴(茗荷、大葉、生姜、鰹節)、鰤の塩焼、卵かけ御飯にしらす、 若布と油揚げの味噌汁。

夜は、 「黄金の蜘蛛」(R.スタウト著/高橋豊訳/ハヤカワ・ポケット・ミステリ 177)。 半世紀以上前の昭和 30 年に出版されたもので、 あまり状態も良くないため、注意して読まないと分解しそう。