月曜日は低調なのだが、何だか色々することがあって、ばたばたしている内に夕方になった。
帰宅して、まず風呂。湯船で「百鬼園随筆」(内田百閒著/福武文庫)を読む。湯上がりに、おからで熱燗を五勺ほど。さらに、烏賊の足を焙って肴にする。実を言うと、私は烏賊があまり好きではないのだが、烏賊の一夜干しを何杯ももらったので、冷凍しておいてちょこちょこと酒の肴にする作戦なのである。食べ始めてみると悪くない。
その間に御飯を炊いて、鯵の味醂干し、沢庵、豚汁。寒い日には豚汁だなあ。それに鯵の味醂干しがうまい。半世紀近くも生きていると、美味しい、ということが、懐しい、ということとほとんど同じになってくるのだなあ、と思う。私が子供の頃にはしばしば、味醂に漬けた鯵の開きがベランダなどに干してあったものである。