また 8 時過ぎまで寝てしまった。平日は 6 時に起きているので、明日のうちに調整しないと。ヨーグルト、珈琲、パンとバタなど、休日用の簡易朝食。朝風呂に入って、湯船で「完全脱獄」(J.フィニイ著/宇野輝雄訳/ハヤカワ文庫)を読む。
フィニイと言えば「盗まれた街」や、ロマンティック・タイムトラベルSF(そういうジャンルがあるとすれば)の代表的短篇「愛の手紙」などが有名だが、こんな作品も書いているとは知らなかった。ちょっと前に「十三号独房の問題」(J.フットレル)を研究しているときに監獄ものミステリを調べていて行き当たったので、読んでみた。
読了。サンクエンティン刑務所に収監された男が、弟の協力を得て脱獄しようとする話。脱獄方法自体にはさほど面白みがないし、不自然なところもあり、ミステリとしてはもう一つ。苦い結末に味があるが全体を引き締めるほどの効果を発揮していないのは、おそらく短編を長編に書き直したからだろう。
昼食は菠薐草の胡麻和え、白菜の浅漬、塩鮭、黒米入りの御飯、えのき茸と葱の味噌汁。午後も読書と、一週間分の家事あれこれ。夕食はピエンロー。塩は瀬戸内の藻塩。素晴しくうまい。青木正児「酒の肴」に「げに塩は食肴の将である」とあるのはこのことであったか。白ワインを少々。あとは雑炊。白菜の浅漬と。
夜の読書は、「荘子」(金谷治訳註/岩波文庫)の第二冊から第三冊へ、他に脱獄つながりで "Different Seasons"(S.King / Signet)より "Rita Hayworth and Shawshank Redemption" など。今日も良い一日だ。