「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/09/10

夜のスーパーにて

今日も空気が乾いていて、気温は高いが過し易そう。 リリース間近なのでオフィスの緊張感は高まっているが、 私だけは特に緊急性なく、おっとりした作業を慎しく行う。 夕方、退社。

帰宅して水分補給ののちお風呂。 湯船の読書は「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 湯上がりに、鶏皮ポン酢で冷酒を五勺ほど。 夕食の支度。ツナと葱のスパゲティーニ。 無花果を一つと、オレンジを一つ。

スーパーには夜の顔があるもので、うちの近所のスーパーだと 19 時から雰囲気が変わる。 精肉、鮮魚の対面販売が終了するし、惣菜は割引が始まるし、家族連れは勿論、主婦的なお客も見かけなくなる。 一方で、中島みゆきの夜明け間際の牛丼屋ほどではないが、何かしら人生の物語を感じさせる人、 あるいは、ある種のオーラを漂わせる人がいたりする。

今日は、買い物中もレジの間もタブレット画面から目を離さない、ラフな格好の男性を見かけた。 デスマーチ中のプログラマだろうか、気の毒に、と思って、 隣に立ったときにふと画面を覗くと、表示されているのは米ドル/円と複数のクロス円のティックとチャートだった。 彼は半額に値引きされた弁当を、何故か四つも買って、割り箸も四つもらい、夜の闇に消えていった。