「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2012/04/11

10 のベキ乗の人生論

今日は雨。 8 時台に出社。 でもこの時間はもう空気が綺麗とは言えず徒歩通勤が楽しくないし、 かと言って地下鉄は混んでいるしで、あまり気分が良くない。 もっと早く出社するか、遅く出社するかのどちらかにすべきかなあ。 今日はお弁当作りお休みの中日なので、昼食はインド料理屋にて。 タンドリーチキン、シシカバブ、野菜のカレー、ナン、サフランライス、フルーツライタ。 夕方退社。 帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 グレープフルーツのオードブル、肉骨茶、菠薐草の塩味焼きそば。

昼休みの読書は "This Will Make You Smarter" (J.Brockman 編/ Harper Perennial). 「全ての人間の認識力を改善しそうな科学的概念は何でしょう」 という質問への科学者、有名人たちの 回答 を本にしたものだが、 もちろんけっこう答が重なっている。 例えば、「確率」と答えた人はわりと多いし、何らかの意味での「無神論」も多い。 今日、読んだのは「10 のべき乗」という答で、これも偶然、二人の回答者で重なっていた。 つまり簡単に言えば、大きな数をその桁数でざっくり把握すること、 数学的に言えば「対数」の概念は、 比較的に簡単で非常に役立つわりには多くの人に理解されていない。

例えば、人生の長さを秒で測ると大体 10 桁、つまり 10 の 9 乗程度である。 一方、大組織では良くあることだが、何の意味もない会議を 3 時間くらいしたとすると、 それは一時間=3600秒の三倍で一万程度だから 5 桁、つまり 10 の 4 乗になったばかりのあたり。 とすると、この会議は人生の中でどれくらいの割合を占めるか。 10 桁から 5 桁あるいは4桁を引いて 5、6桁程度、 つまり数十万分の一というところだろう (割り算が簡単な引き算に化ける、これが「対数」の力)。 しかし、これは一様に人生の時間が流れているとした割合であって、 時間の流れ方は死に向かっておそらく指数的に、速くなり、価値も上がっていく。 さらに言えば、一生の長さに対してよりも、肝心なのは余命に対しての割合である。 これらの補正を行えば、一体、何分の一程度か? それは人それぞれによって異なることでもあるし、 対数と指数の概念の実感を持った理解が必要なことでもあるから、 あなたへの宿題、ということにしておこう。