遅く起き出して來て、居間の薔薇を愛でる。「ミケ」と言ふ品種らしいが、独特の形と色合ひに味がある。朝食はチアシード入りのヨーグルト、トーストにバタ、茹で卵、珈琲。
春のやうな温かな陽気。洗濯物を干して、風呂に入つてからは、讀書など。「エムズワース卿の受難録」(P.G.ウッドハウス著/岩永正勝・小山太一(編・訳)/文藝春秋)。
こんなのどかな日にぴつたりの短編集だ。私も田舎で、豚と南瓜と庭を愛でる以外に能のない、のんびり屋で綿菓子みたいなオツムの老領主様として暮らしたい。でも、まだそこまでの徳がないなあ、とも思つたり。