月曜日。往きの車中の「源氏物語」は「夕霧」の帖。「花や蝶や」と言ふ言葉が出て來て、平安時代からあつた言ひ廻しなのか、と驚く。玉上琢彌先生の注釈によれば、「枕草子」の中に中宮定子の歌として「皆人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける」があるとのこと。実にいい歌だ(いとめでたし)。蝶よ花よと育てられ、と言ふ言葉は今でも使はれると思ふが、語の順番以外にも意味が随分變はつてゐるやうだ。
ミーティングで少し遅くなつたので、先に夕食の支度。簡単に出来るもの……冷凍のハンバーグ種を焼いて、キャベツの炒め物と。赤ワインを一杯だけ。食後のデザートは、包種茶で焼き芋。