真夏日。これが最後かと思つたら、予報によれば明後日も真夏日らしい。お天道様に愚痴の一つも言ひたくなるが、そこはぐつと我慢して、「唐獅子牡丹」を口遊みながら出勤。朧月でも墨田の水に昔ながらの濁らぬ光。
夕方退社して歸宅。まづ風呂。湯船では "The Paper Thunderbolt" (M.Innes / Penguin) を讀んでゐるのだが、当然ながら一回に精々 2, 3 ページしか進まないので、良く分からない。今のところ主人公の詐欺師か何かの小悪党が、謎の研究所のやうなところに偶然入り込み、そのあとそこから逃げて、逃げて、逃げ續け、今はダブルデッカ(バス)に乗つて逃げてゐる。
夕食の支度。じゃが芋の酢漬けにオリーヴオイルで、ワインを一杯。その間にキヌアを炊いて、缶詰のチリビーンズ。ワインの殘りでチーズの燻製を少しだけ。のち、いただきものの梨を剥く。夜風は涼しくないでもない。