「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2017/01/08

初芝居

 水筒に「超群」純米吟醸をつめ、黒豆の五目煮を包んで、歌舞伎座へ。「壽 初春大歌舞伎」晝の部を観劇。初芝居は縁起物。

真山青果作の「将軍江戸を去る」。今年は大政奉還から百五十年らしい。徳川慶喜に染五郎、山岡鉄太郎に愛之助。昨年の「元禄忠臣蔵」で真山青果に感心したので今回も樂しみにしてゐた。やはり古典とは違ふが、歴史小説の趣きがあつて、悪くない。染五郎ではまだ慶喜を演じるほどの厚みがない氣もするが、慶喜自体が當時三十歳くらゐのはずだから、丁度いいのかも。

「大津絵道成寺」は愛之助が五役を早変はりで踊り分ける、言はば「愛之助丈オンステージ」。正月らしい華やかさが良かつたのでは。「ラヴ様」ファンだらうか、珍しく女性の掛け声があつたやうな。「沼津」は呉服屋十兵衛に吉右衛門、雲助平作に歌六、お米に雀右衛門など。さすがに歌六が芸達者で渋い。

冷たい小雨の中を歸宅して、風呂に入る。湯船の讀書は「レイナムパーヴァの災厄」(J.J.コニントン著/板垣節子訳/論創社)。夕食は黒豆の五目煮、出來合ひの鰊の甘露煮で鰊蕎麦。食後に包種茶ともみじ饅頭一つ。