「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/10/07

末摘花

往きの車中の読書は「潤一郎訳 源氏物語」(中公文庫)、「初音」の帖。光源氏は六条院の御殿に関わりのあった女性たちを集め、この人は西南の町に、この人は東北に、この人は西北に、などと住まわせて、ハーレム状態で暮らし始めた。

なんだかんだ言って、鼻の紅くて不細工なのをからかいながら、御殿にまで住ませて末摘花の世話をみている光源氏は優しいのか、優しくないのか。とは言え、末摘花がいなかったら、源氏物語がずいぶん締まりのないものになりそうなのは確かだ。