ああ良く寝た。 珈琲、甘夏ジャム入りのヨーグルト、ピンクグレープフルーツだけの簡単な朝食ののち、 定例のデリバティブ研究部会自主ゼミに向かう。 伊藤オルフス大講義録より、一次元確率測度の空間の弱*位相と Levy 距離。 そのあとのランチは蕎麦屋にて、海老天つけ蕎麦。
帰宅して、午後は主に読書など。 「幸福の計算式」(N.ポータヴィー著/岡部直子訳/阪急コミュニケーションズ)、読了。 幸福感についての行動経済学の最新研究は、私の認識とほぼ一致している。 多分、ゴータマ・シッダールタの認識とも一致しているだろう。
例えば、結婚初年度の幸福感は、数十万円もらうことと同程度でしかなく、 しかも約二年間で消滅し(これは昇給の喜びに慣れるのよりも早い)、以降はややマイナスに(つまり、不幸に)なる、とか、 子供を持つと持たないより少し不幸になる、とか、 人は配偶者や子供と死別した悲しみにもわずか一年間で順応し、元の幸福度をほぼ回復する、とか、 一方、いくら時間をかけても順応できない最悪の不幸は通勤時間である、とか。 とは言え、人間はこのような事実と正反対の行動をし、そのことが幸せであり、生き甲斐だと信じる。 おそらく、進化論的な理由か、ショーペンハウアー言うところの「意志」のせいだろう。
お風呂からあがって、 米を炊いている間に、いただきものの梅醤(うめびしお)と山葵を和えたもので冷えた贋ビールを始める。 夕食のメインは、鶏肉とピーマンとキャベツのタイ風炒めものかけ御飯。 日本の夏の幸せは、ホットなタイ風炒めものかけ御飯と、クールな飲み物。