今日も猛暑日である。 正しい人生観を持った方ならば、今頃、 東南アジアって日本より涼しいんだねえ、なんて言いながら、 朝市で粥の朝食をとり、ドリアンを買ってホテルに戻ったら、 お客様、お部屋にそれをお持ち帰りになることは禁じられております。 もしよろしければ、こちらでお預かりしまして、 お好きな時にあちらのレストランでお出しいたしますがいかがでしょう、 なんて、イスラム風のユニフォームの美人が胸に手を置いてにこやかな笑顔で言うものだから、 おっとそれはエクスキューズミー、ここのシェフのニョニャ料理は最高だね、などと、 どぎまぎ答えているそんな最中だろうが、 私は今日もキャットフード代を稼ぐために炎天下に出動する。
いつもの通り、午前二時間、午後二時間、オフィスから一歩も出ずに働いて、夕方退社。速やかに帰宅。 お風呂に入って、湯船で「コクトーの食卓」(R.オリヴェ著/J.コクトー画/辻邦生訳/講談社)を読む。 そして何故か今まで全く気付いていなかったのだが、 表紙のコクトーの絵を見ていたら、ふと、このオリヴェというのはソースの本で有名なオリヴェではないか? と思い至り、あとで調べたら、やはりそうだった。 と言うよりむしろ、そうでしかありえず、何故気付いていなかったのか謎。
さて、夕食。 作りおきのポテトサラダと玉葱酢大豆で、税金の安い贋ビールを一杯だけ。 のち、トマトと胡瓜とツナの冷たい麺。 たれは醤油、味醂、酢、胡麻油で作った。 夜は、レックス・スタウトとラテン語。