「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/07/15

HHhH

今日も猛暑日だそうだ、噂に聞いただけなので詳しくは知らないが。 十時間ほど寝て、8 時過ぎに起床。 レモンを絞った冷水とヨーグルトで目を覚ましてから、いつもの納豆定食の朝食。

朝風呂に入ってから、 「HHhH — プラハ、1942年」(L.ビネ著/高橋啓訳/東京創元社) の続きを読む。 読了。リョサが「偉大な書物」とまで絶賛したそうだが、 そこまでとはいかなくても、非常に楽しめた。 「HHhH」とは "Himmlers Hirn heißt Heydrich" (「ヒムラーの頭脳はハイドリッヒと呼ばれる」)の頭文字、 すなわち、ヒムラーの右腕としてユダヤ人虐殺を指揮したラインハルト・ハイドリッヒ。 このハイドリッヒを暗殺すべくロンドン亡命中のチェコ政府が計画した「類人猿作戦」の顛末を描いた作品。 フィクションでもなく、ノンフィクションでもなく、ノンフィクションを書くというフィクション、と言ったところで、 喩えれば、ミラン・クンデラがナチスを題材にドキュメンタリを書いたらこんな感じかも、 と言うと著者に失礼だろうか。

昼食は、蒸し鶏とキャベツ千切りとトマトの冷やし麺。 食後二時間ほど昼寝。 二時間も寝てしまうと、午後はほとんど昼寝でつぶれてしまうのだが、 それはそれでいいじゃない。

夕食は、冷奴(茗荷、細葱、生姜)とオクラ茗荷和えでビールを始め、 豚肉とキャベツのタイ風炒めものかけ御飯。 フェデリコ・カルパッチョ氏の専任通訳の小暮修氏も言っていたが、 日本の夏はタイ風炒めものかけ御飯にビールだ。 今日もいい一日だなあ、と思いつつ、 "Three doors to death" (R.Stout 著/ Bantam Books)より、"Omit flowers" を読む夜。