今日も真夏日。週末用の簡易版の朝食をとり、家事などをしてから外出。R 大の東京セミナーへ。A 大の T 先生による、「悪魔の階段」を拡散係数に持つ確率微分方程式の性質に就て。
「悪魔の階段」はカントール集合の上だけで増大する関数で、細切れになつた階段関数のやうに見えるのに、実は全ての点で連続になつてゐる。しかし、一様連続でさへあるのに、絶対連続ではない。そんなわけで、連続性の概念をきちんと理解するための例/反例として良く使はれるが、それはさておき、誰がつけたのか、名前がお洒落である。
少し寄り道をしてから帰宅。昼寝ののち夕方までは読書など。風呂に入つてから夕食の支度。いただきものの牛肉を焼いて、ポテト、人参のグラッセのつけあはせ、ワインを一杯だけ。のち、ガーリックライス、若布と胡麻のスープ。
夜は「方丈記」(鴨長明著/簗瀬一雄訳注/角川ソフィア文庫)など。いつ讀んでも、いやもう一言一句がおつしやる通りですね、と言ふ感じ。ショーペンハウアーも書いてゐたが、古今東西の賢人は鴨長明も含め皆、結局は同じことを言ひ續けて來たのであり、衆人はいつの時代にもその逆を行つて來たのである。