「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2016/08/11

ダイイング・メッセージ

祝日で勤めも休み。朝風呂に入つて晝までは、少しラテン語を浚つてから、「兆民先生・兆民先生行状記」(幸徳秋水著/岩波文庫)を讀む。午餐の後、枝豆を茹でてビールを飲みながら、「兆民先生」及び "Death at the President's Lodging" (M.Innes / House of Stratus) を讀む。

合間にチェス・プロブレムを考へたり、書庫に椅子を運んだり。今は照明も入れず書庫専用にしてゐるが(夜は懐中電灯を使ふのである)、讀書か仕事部屋にも使ふかな、と思ひ立つて。

晩餐後は、明日の月例精進日のため準備の他、「人間臨終図巻」(山田風太郎著/徳間文庫)を讀んだり。六十六歳で死んだ人々。池田隼人が死ぬ間際、秘書の伊藤昌也の掌に指で何か書いた逸話は、まるで探偵小説の「ダイイング・メッセージ」のやうな出来過ぎ感。