夕方早めに退社。半定期的な私用のため神保町へ。車中の讀書は「騎乗」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ文庫)。毎回全く同じタイプの主人公に飽きないのは、多くの人が結局のところ、高潔な人格への憧れを持つてゐるからだらうか。無論自分はさうなれないし、なりたくもないのだが、さう言ふ人がどこかにはゐてもらはねば困る、と言ふ願ひを。地の塩、とはさう言ふことかなあ。
歸宅して風呂に入つてから夕食の支度。ゴーヤのおひたしと枝豆でビール。今日は枝豆の塩加減がばつちりだ。こんなささやか過ぎるところで日常の小さな幸せを味はふ。のち、冷奴に山形だし、塩鯖の酒焼き、茄子の味噌汁、御飯。
夜は少し書庫の整理をしたり、三巻目に入つた「人間臨終図巻」(山田風太郎著/徳間文庫)を讀んだり、"Death at the President's Lodging" (M.Innes / House of Stratus)の續きを讀んだり、の予定だが 22 時就寢の習慣なので忙しい。