ようやく週末に辿り着く。昨日に続き、雨が降りそうな曇り空で、気温は低め。
「源氏物語」の新英語訳についての "The New Yorker" の記事を教えてもらって読んでいたら、「後朝(きぬぎぬ)の文」のことが 'a "morning after" poem' と書かれていて、趣きというものがないなあと思う。「きぬぎぬ」という折角の美しくも奥床しい表現を「アレの後」と訳された感じではないか。
それはさておき、Waley, Seidensticker, Tyler らの旧訳と、新しい Washburn 訳の比較のところなど勉強になった。この記事を読む限り、Washburn にはかなり問題があるような気はするが。Waley は正宗白鳥がその英訳を読んで源氏物語に開眼した、という話もあるくらいで、さすがに味がありそうだ。どれかと言えば、Waley と Washburn の両極端を読んでみたい気がする。
ちなみに、Waley の英訳をさらに日本語に訳した、という不思議なものも出版されているようだ。読みたいような読みたくないような。