八時過ぎまで寝てしまったので、 朝食は軽く珈琲と、ヨーグルトと、ブルーベリーを少々。 洗濯をしてのち、朝風呂。 午前中は料理の仕込みと読書など。 "And be a villain" (R.Stout 著 / Bantam Books)。
昼食は鯵の開きを焼いて、紐茄子の糠漬、山形だし、御飯、豆腐と長葱の味噌汁。 食後、しばらく昼寝。午後は読書と、家事のあれこれ。 夕方になって夕食の支度。 鶏手羽元と長葱の酢醤油煮の残りと醤油卵、 焼き茄子(生姜)、山形だしをかけた冷奴、御飯、紐茄子の味噌汁。 夜も読書など。"And be a villain" 読了。
私の最近の趣味の一つは、辞書を傍らにレックス・スタウトのネロ・ウルフものを読むことで、 ストーリーが面白くなくても面白いのだが、"And be a villain" はストーリーも面白い。 スタウトのベスト級に入るのでは。これは翻訳を出すべきだと思うなあ。 ところで、この長編には、ウルフの宿敵で悪の天才アーノルド・ゼックが、ある巧妙な犯罪の黒幕として登場する。 「巧妙」と言っても、「赤毛連盟」の強盗計画や、ブラウン神父ものに出てくる怪盗フランボウの犯罪にも似て、 あまり現実的とは思えない、よくぞそんな馬鹿馬鹿しいことを思いつきましたね、 というタイプの巧妙さなのだが、そこが天才的犯罪者のユーモアと言いますか……天才的なところ。
それはさておき、スタウトはシャーロッキアンだったので、 モリアーティ教授に対応する悪のキャラクタを創造せずにはいられなかったと見える。 ゼックが初登場するこの "And be a villain" には、確率論が専門らしき数学者も登場するが、 それもホームズへのオマージュをほのめかすためだろう(モリアーティは元数学教授)。