ああ良く寝た。まだ喉にいがらっぽさが残っている。 いつもの納豆定食の朝食ののち、朝風呂に入る。 湯船の読書は「酒の肴・抱樽酒話」(青木正児著/岩波文庫)。
白楽天の夏日作に曰く、止於適吾口。 夜の雨に顔を出した筍は若く、朝露に濡れた園の青菜は新しい。 青菜を煮て、筍を焼けば、朝食にけっこう間に合う。 わが口に適いさえすればよい(吾口ニ適スルニ止ル)、何も贅沢するにおよばない、とのことである。 「適口」が奥義なのだろうなあ。
昼食には、明日のお弁当用に鶏胸肉のローストを作り、その一部を使ってオムライス。食後、一時間ほど昼寝。 午後は「チューリングの大聖堂」(G.ダイソン著/吉田三知世訳/早川書房) を読んだりして、安静に過す。
夕食は鶏胸肉と蕪の葉を小鍋仕立てにする。 自家製ポン酢はまだ熟成中なので、黒酢ベースのたれで食す。 シャルドネを一杯だけ。 あとは雑炊にする。食後にシャイン・マスカットを少々。
夜も「酒の肴・抱樽酒話」を読んだり。 私の食関係書架は中国料理が圧倒的に弱いのだが、 青木正児を読んでいると、今すぐ専門古書店の中国料理棚で色々求めたくなる。 いや、料理に限らず、そもそも漢籍の教養が全くないことを反省して、 ここで青木正児全集を揃えたりしちゃおうかなあ。