「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/03/16

もっとお金を

今日は良い天気だ。 珈琲、ヨーグルト、果物だけの軽い朝食。 朝風呂に入って、湯船で 「腰ぬけ連盟」(R.スタウト著/佐倉潤吾訳/ハヤカワミステリ文庫) を読む。

午前中は他にすることもないので、さらに 「ヘッジファンド」(S.マラビー著/三木俊哉訳/楽工社) など。原題は "More money than God". 私自身は比較的に欲のない人間なので(そう自称する人は大抵、危険人物なのだがそれはさておき)、 無理には働かないで済むくらいのお金があれば、もう十分だと思う。 しかし、さらにその百倍とか一万倍あると、また違うのだろうか。

「腰ぬけ連盟」などスタウト作品に登場する探偵ネロ・ウルフは、 美食と蘭に囲まれた贅沢な生活を維持するために、 依頼人に法外な料金を請求し、かつ、それに見合う仕事をする。 こういう動機は、単純明快な潔さに好感が持てる。 また、お金をある種の梃子として使って、社会に働きかけたい、 という動機もありうるだろう。 確かラルフ・エマーソンだったと思うのだが、 お金は普段思われている姿とは違って、 その本質と原則においては薔薇の如く美しいものだ、 というような言葉を残している。 しかし、一方では「ヘッジファンド」など読んでいると、 悪いものに取り憑かれているとしか思えない人々もいて、 そういう悟りの境地にはなかなか至れないと思われる。

昼食の支度をしているうちに、注文していた洋書がどかどか届く。 昼食は御飯を炊いて、豆腐と若布の味噌汁を作り、 他に、鶏肉とチーズのオムレツ、冷奴(葱と生姜)、玉葱のピクルス。 午後も読書など。

夕方から外出。神楽坂へ。しばらく散歩をしてから、焼き鳥屋にて会食。