気温が上がつてくると生花の持ちが悪くなつて困るなあ……と思ひながら花瓶の水を入れ替へる朝。
夕方退社して帰宅。湯船の読書は「モーフィー時計の午前零時」(若島正編/国書刊行会)よりフリッツ・ライバー作、若島正訳の表題作。「殊能将之読書日記 2000-2009」(講談社)を読むと、フリッツ・ライバーつて変てこりんなSFばかり書いてゐるやうなのだが、さう言へば「モーフィー時計」がライバー作だ、と思つて読み返してみた。やはり記憶通り、チェス・マニアが書いた端正な好短篇、と言ふ感じで、オフィスの机の中にあふれる女たち、のやうな妄想を爆発させるエロ親父とは思へない。なかなか奥深い作家らしい。