同僚と話してゐて、小さな冷蔵庫として小型のワインセラーを買つた、と言ふ発想に感動した。合理的でいかにも便利。居間にも置けて、夏にちよつとビールなんか取り出して飲める。素敵だ。
帰宅して風呂に入つてから夕食の支度。冷奴で冷酒を五勺。のち、出来合いの豚カツを使つてカツ丼と、三つ葉と蒲鉾の澄まし汁。
最近のプロジェクトの一つ、「マイクル・イネスを集中的に読んでやろう」の一環として、夜は「ある詩人への挽歌」(M.イネス著/桐藤ゆき子訳/現代教養文庫)。とりあへず日本語に訳されてゐるものを全部読んで、その後、原書を読んで行く予定。プロジェクト期間は大体一年間くらゐとして考へてゐる。
私はしばしば、かう言ふ「プロジェクト」を立案する。私がとても楽しい、と言ふ以外には、古本屋くらいしか喜ばない、全く非生産的で時間の無駄そのものの計画である。現在、ディック・フランシスを全部読む計画(あと 13 冊)、レジナルド・ヒルのダルジール警視シリーズを全部読む計画(あと 8 冊)も実行中だし、命のある間に、シムノンのメグレもの、E.S.ガードナーのペリー・メイスンもの、などなど読破したいものが山のやうにあつて、時間がいくらあつても足りない。読むのはわし一人なのに書くやつが多くてかなはん、と言つたのは、誰だつたつけ……高木貞治?