すっかり冬。年老いた猫と年老いた人間が互いに暖を与え奪いあう朝。いつもの目刺し、納豆、糠漬、御飯、味噌汁の朝餉をとる。作り置きの惣菜と御飯を適当に弁当に詰めて出勤。
昼休憩に「暮しの手帖」のレシピ本と「寝るまえ5分のモンテーニュ」(A.コンパニョン著/山上浩嗣・宮下志郎訳/白水社)を買う。できるだけ古本しか買わないようにしているのだが、つい贅沢をしてしまった。
夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。塩鮭、白菜の浅漬、御飯、豆腐と長葱の味噌汁、蜜柑を一つ。いただきもののオリーヴの実とチーズのオリーヴオイル漬けで、安物の赤ワインを一杯だけ飲みながら、「策謀と欲望」(P.D.ジェイムズ著/青木久恵訳/ハヤカワ・ミステリ 1559)の、ダルグリッシュ警視長が叔母の遺品を整理するところを読む。ここで「エドガーのチェロ協奏曲」と書かれているのは、エルガーの間違いなのではないか。何事もない普通の一日。