気温がかなり下がったせいか、猫が時々くしゃみをしている。
夕方退社して帰宅。夕食は鶏胸肉と長葱の鍬焼き、白菜の浅漬、御飯、大根と油揚げの味噌汁。アボカドの刺身で白ワインを一杯だけの晩酌。
「歯と爪」(B.S.バリンジャー著/大久保康雄訳/創元推理文庫)、読了。昔、子供の頃に読んだときには、驚きもしなければ特に感心することもなかった。実際、奇数章と偶数章で別々の時間軸で語られる物語がどう関係しているのか、最後まで気付かないほど初心な読者はほとんどいないだろう。いや、この小説が書かれた当時は斬新だったのだ、という見解もありうるが、ちょっと信じられない。しかし、今回読み直してみて、手品師の復讐譚とカットバック手法がぴったりと融合した自然さ、描写のうまさは、やはりスリラーの名作と評価すべきだろうと思った。