「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2016/07/26

エリー・パスコー

往きは「源氏物語」だが、最近の帰りは「武器と女たち」(R.ヒル著/松下祥子訳/ハヤカワ・ミステリ 1710)を読んでゐた。読了。私の嫌いなタイプの女性像であるエリー・パスコーが主役なので、読むのが時に辛かつた。しかし、こんなタイプの人物を描けると言ふところがレジナルド・ヒルの偉いところだらう。

愚かで嫌な人間を描くのは難しくないが、それでも愛すべきところがなくもなく、たまには許してあげたくなるし、一瞬、好きになる時さへなくはない、と言ふ塩梅の人物を創造するのは難しい。しかし私の見るところ、世の中のほとんどはそんな人間なのである。

帰宅して風呂に入つてから夕食の支度。冷奴、ゴーヤのおひたし、焼き鳥でビール。のち、冷やし蕎麦。我ながら満足度の高い夕餉だつた。