弊社メンバの一同から、受賞祝ひにとクリュグのハーフボトルと壜詰めのキャヴィアを頂いた。ありがたし。かう言ふ贅沢品に値する私ではないのだが、しかし、この今でなければ、これまでの、そしてこれからの人生の、いつ味はふのか、との理屈ももつともなので、ありがたく今、いただいてゐる。
確か、スタインガーテンが書いてゐたと思ふのだが、キャヴィアを味はふにもつとも適したスプーンは、コンビニエンスストアでアイスクリームを買ふとくれたりするプラスティックの小さなスプーンだ、と。まあ、美食学の理屈ではさうかも知れないが、普通は専用の金のスプーンと行きたい。しかし、現実はただの鉄製のティースプーン。
(2017/07/20) 追記: 上のキャヴィアとスプーンの話はスタインガーテンではなくて、ピーター・メイルだつた。(「贅沢の探求」(P.メイル著/小梨直訳/河出書房新社)の「黒い真珠をほおばる」)