夕方退社。帰宅して風呂に入り、湯船で「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)よりF.ルヴォンの「憎悪の報酬」を読む。湯上がりに、冷奴(茗荷と大葉)と時鮭で冷酒を五勺ほど。のち、アボカドとトマトとベーコンの丼もの。
夜は「幻の女」(W.アイリッシュ著/稲葉明雄訳/ハヤカワ文庫)。読了。さすがに傑作。江戸川乱歩が神保町の巌松堂で "Phantom Lady" を発見したときの伝説で有名だが、さもありなん。よくぞこう巧く書けたものだ、という読後感でこれに匹敵するのは、アイラ・レヴィンの「死の接吻」くらいだろうか。