「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2012/12/09

結婚の幸福度

いつもの日曜日の通り、 家事あれこれと読書の一日。 夕食は、キャベツと豚バラ肉の塩麹鍋を作ってみた。 ピンと来ないレシピだなあと思っていたのだが、大変美味しかった。 (単に、キャベツのザク切りと豚肉をだしと塩麹で煮るだけ。 黒胡椒か、柚子胡椒で食す。) 若干、塩麹を侮っていたことを反省。

今日の読書は、 「人はお金だけでは動かない」(N.ヘーリング&O.シュトルベック著/熊谷淳子訳/NTT出版)。 最近の経済学研究の成果を幅広く平易に紹介している本なので、 翻訳タイトルはややミスリーディングか。 一つの話題が 20 ページくらいずつショーケース的に紹介されていくので、飽きずに読めるし、 内容もなかなか面白く、色々と考えさせられる。

第二章「幸福の追求」によれば、 「通勤時間が 19 分長くなるごとに、(生活)満足度は平均 0.12 低下する。 ちなみに、独身者が新しい人生の伴侶を見つけたとき、 これと同じだけ生活満足度が上昇する」そうだ。 結婚して、通勤時間が 20 分伸びると、トータルで幸福度は赤字なのか? さらに、具体的な例として、 「毎日 45 分かけて仕事に行く専門職業人が通勤のない同僚と同じ満足度を得るためには、 平均的な月収のほぼ五分の一にあたる 380 ドルの増給が必要になる」 とも書かれていたのだが、 この二つの引用文から、結婚の幸福度がいくらの昇給に対応するか計算できるような……。 いやいや、きっと世の中には定量化したり、計算してはいけないものがあるのだ。 きっとそうに違いない。