「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/05/09

ケチャップ味の生姜焼き

今日も午前、午後と着々とお仕事に励む。 かなりマージンをとった計画だったのだが、 進捗は予定通り。 夕方退社。

帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 豚肉の生姜焼きにケチャップを使うというレシピを知ったもので、 試してみる。普通の生姜焼きと作り方はほぼ同じなのだが、 かなりの量のケチャップと隠し味に豆板醤を使う。 結果は、猛烈に美味しかった。 特に難しい料理ではないが、初回からものにしたな、という感じ。 しかし、 こんな「お子様に大人気」みたいな味が劇的に美味しいとは、 私の味覚なんて所詮こんなものなのだ、という一種の屈辱感めいた感慨が。 喩えて言えば、 お腹がかなり減っている時に「キッチン○海」の玉葱入りの生姜焼きと、 付け合わせのケチャップ味のスパゲティをかき混ぜて一緒に食べたような味、 とでも言おうか……

やはり大人は、 海鼠の卵巣を干したものとか、鮎の塩焼のわたとか、 そういったものを嗜みながら、こんなに美味いものはないね、なんて言ったり、 ワイングラスを地軸と同じ角度だけ傾けながら、 菫の香りがどうのとか、綺麗な酸がどうのとか、言いたいものだ。

ケチャップ味の生姜焼きは、たまに自宅でこっそり作って一人で食べる秘やかなる愉しみ、としておこう。