「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/10/09

コロッケの思い出

朝夕涼しいせいか良く眠れて困る。いくらでも寝ていたい。きっと先祖がものぐさ太郎に違いない。

帰り道の肉屋で一個 80 円のコロッケを二つ買う。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。コロッケとキャベツ千切り、焼き海苔、黒米入りの御飯、油揚げと葱の味噌汁。

私の実家は大変な田舎なので、買い物に行くのも容易ではない。私が子供の頃は、八百屋が軽トラックで商いに来ていたものだ。子供たちはこれを楽しみに待っていた。その日の商売が終わって木箱を荷台に片付ける手伝いをすると、お駄賃だと言ってコロッケをくれたからである。今では滅多に見られないほど薄っぺらい小判型のポテトコロッケで、探さないと分からないくらいちょっぴりミンチが入っていた。しかし私たちにはそれが大変な御馳走で、八百屋の手伝いをしてもらったコロッケを持って堤に集まり、手掴みで食べるのが非常な痛快事だったのである。