ようやく涼しくなってきたようだ。
夕方退社して、近所の洋食屋でステーキと黒ビールの夕食をとってから帰宅。風呂に入って、湯船で「半七捕物帳(一)」(岡本綺堂著/光文社時代小説文庫)より「お文の魂」を読む。
昨夜、都筑道夫のエッセイを読んでいたら、日本では「人の噂も七十五日」だが英語では "a nine days' wonder" と言って九日間で忘れ去られるらしい、というようなことが書いてあった。齋藤秀三郎「熟語本位英和中辭典」を参照すると確かに、 "It was a nine days' wonder" 人の噂も七十五日(に相當)、と書いてある。また、新しい辞書を引いてみると、"ninety-day", "thirty-day", "one-day" なども同様の意味で使われるようだ。
と言うことは、エラリイ・クイーンの「十日間の不思議」はこの言葉のもじりだったのだ。一つ賢くなったなあ。