深夜から降り出した雨が朝もまだ続いていた。気温も下がり肌寒い。
夕方退社して帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。時鮭を焼き、玉葱とトマトのサラダ、胡瓜もみ、オクラの味噌汁、御飯。
夜は読書など。「狂風記」(石川淳著/集英社文庫)を読了。確かに怪作だ。次は傾向の全く違う、百円均一棚で見つけた「ウォール・ストリート第三金曜日」(G.ベラック著/石森康久訳/新潮文庫)を読み始める。
タイトルから想像がつくようにオプション取引などを背景にした金融系ミステリ。原作は 1988 年刊でブラックマンデーの翌年。小説内の時間設定はブラックマンデー直前の数ヶ月になっている。タイトルに魅かれて何となく買ったのだが、さして評判になることもなく忘れ去られた凡作なのだろうか、ネット上にもほとんど情報がない。
読んでみて面白かったら、隠れた佳作を発掘したと自慢するかも知れないが、そうでなければ単に、ぱっとしない作品を一つ二つ書いてそのまま消えていった、百万もの凡庸な小説家の百万もの凡庸な作品の一つをまた読んでしまった、ということになるのだろう。