「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2017/02/04

猿若祭二月大歌舞伎

八海山純米吟醸を一合ほど水筒に詰め、三越の地下の寿司屋でお弁当を調達して、歌舞伎座へ。「猿若祭二月大歌舞伎」晝の部を觀劇。

猿若に勘九郎、出雲の阿国に七之助の「江戸の初櫓」は猿若祭にふさわしくもおめでたく幕開けによろし。七之助は相変はらず綺麗。

「大商蛭子島」も清左衛門(実は北条時政)に勘九郎、おます(実は政子の前)に七之助。主役は正木幸左衛門(実は源頼朝)に松緑、おふじ(実は辰姫)に時蔵。危なげのない配役だが、松緑は柄として頼朝といふ感じがしない。

黙阿弥原作の白浪もの「四千両小判梅葉」は富蔵に菊五郎、藤岡藤十郎に梅玉。さすがに、安心して觀てゐられる。とは言へ、通しではなくて、上演される場面が少ないため、牢屋の風俗の面白さだけが眼目になつてしまふ感もあり。

夜の部は中村屋のお子さん方の初舞台のためか大入りでほとんど席が取れないやうだが、多分そのせゐで晝の部は空いてゐる。