「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎著/太田出版)、読了。ハイデガーに対する偏見が緩和されて、なかなか面白い人だつたのだな、と思へたのは収穫。他に、パスカルの「パンセ」を読み返さねば、と思つたのと、スピノザに興味が湧いたのも。なほ、「退屈」についての議論なのに、ショーペンハウアーが無視されてゐるのはちよつと不満。
「麻雀放浪記 2風雲篇」(阿佐田哲也著/文春文庫)、読了。私は関西人なのだがブウ麻雀の面白さがどうも理解できないので、全体に乗り切れなかつた。文春文庫版のあとがきは1の先崎学に続いて、2は立川談志。味のある文章である。