「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/05/24

幕の内弁当談義

日本酒一合と幕の内弁当を買ってから、歌舞伎座へ。「團菊祭五月大歌舞伎」、昼の部。「摂州合邦辻」と「天一坊大岡政談」。菊之助の玉手御前が良かった。

昨夜、観劇の気分を盛り上げるために「歌舞伎はともだち 入門編」(ペヨトル工房)を手にとって、「お弁当合戦」のところを読んでいた影響もあり、今日の幕の内は「辨松」。

関西人の好みからすると、「辨松」のような東京の老舗の幕の内弁当は何もかもが甘辛くて、野暮ったい。しかし、幕の内はそれでいいのではないか、という気がして、良く買ってしまう。もちろん、「辻留」や「和久傳」の方が遥かに美味しいが(値段も高いけど)、芝居小屋の雰囲気にあわないのでは、と。

でも、仕出し屋や料亭に詰めさせた重箱を持っていくというアイデアには、ちょっとぐっとくるものがある。観劇は、芝居小屋ムードに寄るか、あるいはお大尽コースを選ぶか、どちらかに振り切った方が雰囲気がでる、ということかも知れない。