水曜日のお弁当作りは休みなので、 いつもの朝食のあと、少しゆっくりしてから出勤。 それでもいつもより、やや早い出社。 昼食は近所のインドカレー屋さんにて。 新刊書店で 8-9 月号の「暮しの手帖」を買う。 夏の麺料理の特集が美味しそうだったのと、 料理本コレクタとしては「わたしの好きな料理本」特集は外せないな、 と思ったので。 午後も粛々と仕事をして、夕方退社。
帰宅して、夕食の支度。 目刺しとオクラを並べて鉄網で焼き、オクラは塩で。 玉葱のピクルス、長葱と油揚げの味噌汁、大和芋のとろろ御飯(大葉と自家製ポン酢)。
「孤独」(A.ストー著/森省二・吉野要監訳/創元社)に、 エディス・ボーン博士という人がスパイ容疑で七年間ハンガリーの獄中に監禁された逸話が書かれていて、 鍛錬された知性とはすごいものだなあ、と感心した。 七年間の監禁の最初の三年は本や筆記用具を持つことも許されず、 しかも最初に監禁された独房には窓すらなく、極寒だった。 五ヶ月もの間、まったく闇の穴蔵に閉じ込められた時もあった。 その穴蔵の壁からは水が滲み出て、苔に覆われ、床は排泄物に埋もれていて、 換気の設備もなかったそうだ。 しかし、彼女はくじけなかった。 六カ国語に通じる言語学者だった彼女は、 自らの頭の中に納めた各国語の詩を暗唱し、 それを頭の中で他の言語に翻訳し、また自ら詩を作った。 さらに六カ国語の語彙目録を頭の中に作り上げ、 記憶の中の都市の街角を散歩した。 そうして彼女は、自分は潔白であるという主張を一歩もゆずることなく、 七年間の獄中の試練を耐え抜いたそうだ。
しかし、一番すごいのは、実際もう驚愕するしかないのだが、 なんとボーン博士は逮捕された時点で六十歳を越えていたそうだ。 そこまですごいと、やっぱりスパイだったんじゃないのか、 と思ってしまうくらいすごい。