「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2012/08/12

「哀れなベルギー」

今日も曇り空で、さほど暑くはないようだ。 珈琲で目を覚ましたあと、朝食の支度。 御飯を炊いて、目刺しを焼き、納豆(大葉)、小茄子の糠漬、 菠薐草と油揚げの味噌汁。 午前中は朝風呂に入って、 「ダンディ」(R.ケンプ著/桜井哲夫訳/講談社現代新書)を読む。

この国では集団でものを考え、集団で娯楽を楽しみ、集団で笑う。 「日本人」たちは、ひとつの意見をみつけだすために集団を結成する。 自分たちと違った意見を持つ人々に対して、彼らほど驚きや軽蔑を感じる者はいないだろう。
みんなが商人だ。
人と一致しないことは、大きな罪だ。

(同書、桜井哲夫「プロローグのプロローグ」より)

ボードレールは、当時フランスより近代化が進み豊かだったベルギーの俗物ぶりを、 「反ダンディ」として徹底的に批判し、茶化し、蔑んだのだが、 今や世界は「ベルギー」化したと思う。 その意味では、この本が出た頃(日本が世界一豊かな国と思われていた頃)、 現代日本が「ベルギー」だ、と主張した訳者の意見は、今や陳腐化したと思われる。

昼食は素麺(茗荷、生姜)、大葉入りだし巻き卵、塩鮭、玉葱のピクルス。 そのあと昼寝。また二時間以上寝た。午後も掃除などの家事と、合間に読書など。

日が落ちかけてから、食材を買い出しに行く。 湿度がまだ高いとは言え、時に涼しい風が吹く。 帰宅して、ベランダに水を打つ。 実家産のキタアカリでじゃがバタを作り、ペールエールを一本だけ。 今年は良く出来たと言っていたが、確かに美味しい。 そのあと、スパゲティ・ナポリタンを作って食べた。 お風呂に入ってから、冷やしたデラウェアの一房を相伴に 「蝋人形館の殺人」(J.D.カー著/和爾桃子訳/創元推理文庫)。読了。