「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/12/15

わたしとあなた

ああ良く寝た。遅く起きたので、朝食は珈琲とヨーグルトだけ。 洗濯をしてから、朝風呂に入る。 クロスワードパズルなど解いていたら、もう昼時。 昼食は、たらこスパゲティを作り、白ワインを一杯だけ。蜜柑を一つ。 食後にしばらく昼寝。 午後は家事のあれこれや、その合間に「バベル−17」(S.R.ディレイニー著/阿部宏之訳/ハヤカワ文庫SF)を読んだり。

「わたし」と「あなた」の語を持たない他者に、その言葉を教えようとする有名な場面。 リドラは、「わたし」をあまり使わない言語には心当たりがある、と言うが、その中に日本語やラテン語も含まれているのだろうか。 日本語では文化的背景からか、「わたしが」といちいち明言しない。 例えば、今日のこのブログには一度も一人称が使われていない。 ラテン語では動詞変化に人称情報が含まれているので、主語の「わたし」は必要がない。 例えば、"cogito, ergo sum." の "cogito" は一語で「私は思う」、"sum" は「私は存在する」。 「バベル−17」で言及される面白い言語では、体温に依存する三通りの一人称がある。 体温によって生殖できる条件が違うので、体温が重要なのである。 おかしな例に思えるが考えてみれば、一人称を明示するときには「私」、「僕」、「俺」などと、 自分と相手との社会的関係を示す必要がある日本語と大差ないかも知れない。

夕食はまた鍋。今日は鶏の水炊きを自家製のポン酢と柚子胡椒で。また白ワインを少々。鍋のあとは雑炊。 食後にいただきもののチョコレートケーキとインスタントコーヒー。 今日もいい一日だったなあ。 明日からはもう十二月の後半なので、気分だけはもう冬休み。