「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2016/01/04

仕事始め

四日が仕事始めとはせわしないことだ。やはり、通勤の電車はかなり空いていた。往きの車中の読書は谷崎源氏、「夕霧」の帖。冬休みの間が空いたので、内容を忘れていて、ここで誰の葬儀をしているのだか、しばらく思い出せなかった。そうそう、落葉の宮の母、御息所だった。ほんの十日ほど前に読んだことも忘れているとは困ったものだ。

夕方退社。帰りの車中の読書は「古書奇譚」(C.ラヴェット著/最所篤子訳/集英社文庫)。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。母の手製の大根の漬物や、御節の残りの蒲鉾などで冷酒を五勺。のち、ミニ親子丼。今日もとりあえず家に帰って、杯を傾けられた。最近、数日前のことは忘れてしまうので、特に悩むこともない。ありがたいことである。困ったことなのかも知れないが。

晩酌しながらの夜の読書は、「荘子 第二冊(外篇)」(金谷治訳註/岩波文庫)。