「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/09/16

「猫の舌に釘をうて」

今日も暑い。しかも地震。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。鰤の照り焼きに紅生姜、小松菜の胡麻和え、高野豆腐、御飯、豆腐と葱の味噌汁。

夜の読書は「猫の舌に釘をうて」(都筑道夫著/講談社文庫)など。この前、「黄色い部屋はいかに改装されたか?」(都筑道夫著/晶文社)を読み返したのをきっかけに都筑道夫の「物部太郎」三部作を再読し、さらにその余勢で。

「猫の舌に釘をうて」は一人称の主人公が探偵で犯人で被害者でもあるという離れ業に挑戦したもの。先行するジャプリゾの「シンデレラの罠」のキャッチフレーズと同じ趣向だが、あちらは単なる記憶喪失。おそらく都筑道夫はそこに不満を感じて、「探偵=犯人=被害者」をどう自然に実現するか、という問題に読み変えたのだろう。