「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/12/26

「薔薇の輪」、読了

普通、老人の朝は早いのだが、疲れていたのか、寝付きの良くなかったせいか、8 時過ぎまで寝てしまった。カフェオレ、パンとチーズ、林檎を一つの簡易版朝食。朝風呂の湯船で「論語」(吉川幸次郎著/朝日選書)を読み始める。午前中の読書は、他に「薔薇の輪」(C.ブランド著/猪俣美江子訳/創元推理文庫)もスタート。

昼食は、焼き餃子と黒ビール。午後も読書など。夕方になって再び風呂。丁度、佳境に差し掛かっていたので、「薔薇の輪」を湯船で読む。

夕食の支度。蒸しブロッコリ、豚肉と玉葱の生姜焼き、若布と麩の味噌汁。

「薔薇の輪」、読了。それほどトリッキイな作品ではないし、代表作群に比べれば小品の風情だが、やはりブランド・ブランドの刻印が押された佳作か。私はブランドが好きだが、そのポイントは私にとって丁度いい塩梅の意地の悪さだと思う。パトリシア・ハイスミスほど人間嫌いで冷酷な感じではなく、かと言って、けして読後感が良いとは言えない。著者本人があまりに頭が良いため、あまりに人間を正確に理解しているがゆえに、はからずも本人の方が少し意地悪く見えてしまう。そういうところが好き。