「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/03/02

池田弥三郎「私の食物誌」

寝坊して、月曜日はやはり低調だなあと思いつつ、寝室から居間へ。カサブランカは随分と持ってくれたが、そろそろ終了の気配。慌てて朝食を澄ませ、お弁当を支度して、出勤。また春の陽気でコートがいらないくらい。冬と春を行ったり来たりの上に、花粉症のシーズンも開始で、オフィスでは体調を崩している人が多い。

昼休みに、古本屋で「私の食物誌」(池田弥三郎著/新潮文庫)を二百円で買った。一年三百六十五日の一日毎に、暮らしの中の食べ物の話を四季の風物や人々との交遊の回想を交え、一ページずつ書いたもの。なかなか味のある本である。しかし、こういうおっとりとした本は時世にあわないのだろう、とうに品切れして古本屋でしか手に入らない。

ちなみに今日の三月二日は「ひしもち」。「節句」は「節供」と書くのが正しい、という柳田国男の説から始まって、三月三日や上巳の祓えとひしもちとの関係はよく分からないが、山中共古によれば儀式の本家の小笠原家の紋によったものかも知れない、などということが書かれている。また、民俗学では鏡餅もちまきも菱餅も全て、心臓を象ったものとされているそうである。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。板わさで冷酒を五勺ほど飲みつつ、一日の反省。板わさはいいね。のち、塩鮭を焼いて、御飯、油揚げと葱の味噌汁の一汁一菜。食後にパイナップルを少し。